日本観光旅館連盟東京支部(齊藤源久支部長)と東京都ホテル旅館生活衛生同業組合(今井明男理事長)の合同秋季研修会が10月29日、東京都千代田区の龍名館本店で開かれた。実践インバウンド代表の小野秀一郎氏による外国人旅行者の集客、受け入れ策に関する講演などがあり、両団体の会員40人が参加した。
インバウンドのコンサルタントを手がける小野氏は、インターネット予約を通じて日本を訪れるFIT(外国人個人客)が今後も増加するとの見通しから、海外予約サイトや外国語版ホームページ(HP)の活用策などでアドバイスした。
景気後退、円高など経済情勢への対応では、リスクを分散させるために、集客のターゲットとする国・地域、価格帯を工夫するよう提案した。「価格を下げるにしてもすでに利用している予約サイトの中で価格を下げるのではなく、別のサイトを使うことを考えるべき。市場拡大にはHPなどの多言語も有効だ」と説明したほか、「さらに重要なのは、すでに顧客としているカテゴリーを深堀りしてファンを作ることだ」と指摘した。
研修会ではこのほか、リクルート・じゃらんリサーチセンターの宿泊コンサルティング担当、稲荷山健生氏が「最新ネット事情」をテーマに講演した。
小野氏の講演を聴く参加者(10月29日、龍名館で)