日本ロングトレイル協会、全長約1万kmのロングトレイル「JAPAN TRAIL」構想発表

  • 2022年6月22日

 日本ロングトレイル協会は16日、全長約1万kmのロングトレイル「JAPAN TRAIL」構想を発表した。

 特定非営利活動法人 日本ロングトレイル協会(会長 節田重節、代表理事 中村達、以下 本協会)は、公益財団法人 安藤スポーツ・食文化振興財団(理事長 安藤宏基)の支援のもと、「JAPAN TRAIL®」構想につき以下の通り公表いたします。
 国内各地には日本ロングトレイル協会に加盟しているロングトレイル運営団体が約30あり、これらのトレイルと長距離自然歩道、登山道、既存の散策路などを沖縄から北海道までをつなぎ、日本最長となる全長約1万kmの「JAPAN TRAIL®」構想とその第一次ルートを発表することになりました。

2年以上続くコロナ禍で、国民の心身の健康の悪化、子どもたちの自然体験活動の減少、地域観光の低迷など、社会全体が大きな影響を受けました。一方で、国民の自然志向や健康志向が高まり、自然の中で過ごすライフスタイルが顕著に見られるようになってきました。そこで「JAPAN TRAIL®に立てば日本が見えてくる」をテーマに、この国の豊かな自然と歴史・文化を再発見できる、新しい歩く旅の道を提唱いたします。

この取り組みでは、①心身の健康と自然環境の保護意識の向上、②子どもたちの好奇心を育む自然体験活動の機会の提供、③地域観光への再興が期待されるインバウンド需要の対応、④SDGsへの関心を高めることなどをねらいとしております。世界各地でもロングトレイルの計画や整備が進んでいる今、トレイルを歩く旅が、地球規模で大きなムーブメントになる期待を、協会としても感じております。この長大なロングトレイルを日本のトレイル文化のシンボル的存在に育て、多くの方に愛されるよう尽力して参ります。

  • 【JAPAN TRAIL® 概要】

コンセプト:日本列島を貫く歩く山旅の道
提唱者 JAPAN TRAIL®提唱委員会(NPO法人日本ロングトレイル協会内)
後 援 (公財)安藤スポーツ・食文化振興財団(子どもたちが自然豊かなトレイルを「歩く」活動を支援)
World Trails Network、ほか
協 力 公益社団法人日本山岳会(申請中)、ほか(予定)
事業名 「JAPAN TRAIL® ~Hiking Nippon~」
目 的 日本列島を貫く歩く山旅の道を提唱・提案し、環境の保全と、国民の福祉の向上に寄与するとともに
地域観光の活性化に資するものとします。
総距離 約1万km(今後、第二次ルートの提唱・提案を検討)
U R L  https://japantrail.jp/

■JAPAN TRAIL® 提唱委員会(日本ロングトレイル協会内)の役割
・ルートの提唱、提案や更新
・ウェブサイトやアプリケーションを活用した情報発信

■発信する情報(予定)
・国内および海外に向けたルート情報
・歩くために参考となる部分情報(アクセスや距離など)
・ルートのグレード(Hiking Trails、Mountain Trails、Alpine Trailsの3段階を想定)

■ロングトレイルについて
ロングトレイルとは、「歩く旅」を楽しむために造られた道のことです。登頂を目的とする登山とは異なり、登山道やハイキング道、自然散策路、里山のあぜ道、ときには車道などを歩きながら、その地域の自然や歴史、文化に触れることができるのがロングトレイルです。ロングトレイルには当該地域や特徴などを表す名称が付けられていることが多くなっています。
近年健康や自然への関心が高まるなかで、自然の中を歩くロングトレイルが注目を集め、全国各地で整備や計画が進んでいます。そういったトレイルには、国内外の大勢のハイカーが訪れ、健康と自然志向のニーズを満たすとともに、地域観光の活性化にも大きく寄与しています。

  • 【JAPAN TRAIL® ルート 概要】

JAPAN TRAIL®は日本ロングトレイル協会に加盟する全国約30団体が管理するトレイルをはじめ、登山道や自然歩道など、沖縄から北海道まで日本列島を縦断するルートを提唱・提案し、約1万kmにおよぶルートの一部をご紹介できることになりました。JAPAN TRAIL®として通行可能な情報については、随時ウェブサイトで公開していきます。
ルート概要としては、沖縄・奄美の島々を歩き、開聞岳から九州の山々を越えて本州へ。山陰や北陸を経由して北アルプスを縦走し、さらに富士山麓を通ります。そして、上信越・東北の山々を縦断し、北海道の果て・知床の羅臼岳へ――。国民やインバウンドに向けた、壮大な歩く旅の舞台を計画しました。全て歩くもよし、部分的に歩くもよし、誰もが自由にカスタマイズできる歩く旅「Hiking Nippon」をスタートさせてください。
※Hiking=欧米ではアルピニストが活動する「岩・雪・氷」のフィールド以下を歩く行為をHikingと捉えている。現在日本で使われている「日帰りの低山や丘歩き」という概念だけではなく、世界標準で考えて歩いて登れる高山や岩稜地帯なども対象とする。
なお、日本ロングトレイル協会の加盟トレイルで、第一次案ルートに入らないトレイルは、「JAPAN TRAIL PLUS」として表示しています。

■ルート設定で留意したこと
・可能な限り四季を通じて安全に歩けるルートを選択
・既設の登山道やハイキング道、自然歩道、散策路などを利用
・国際基準にかなうよう、地域ごとにトレイルのグレードを設定
・日本ロングトレイル協会加盟トレイルなど、既設のトレイルを有効に利用
・長距離自然歩道や自治体の自然歩道、歴史や文化のある古道・旧街道などを利用
・舗装されている国道や県道、市道などは、なるべく利用しないようにする

■今後のルート設定について
現在、JAPAN TRAIL®は第一次ルートの約50%が確認されておりますが、確定ではなく、あくまでも暫定ルートとして公表しております。ルートが通る地域や、歩いた利用者のご意見、その他関係者の要望・意見などを参考にしながら、少しずつ完成度を上げていく予定です。また、新たなロングトレイルの誕生や、自然災害等によるルート変更なども想定されるため、全ルートの完成には長い年月が必要となります。そのため多くの国民にご協力いただき、JAPAN TRAIL®を持続可能なトレイルにつくりあげていくことが、目標の一つでもあります。

  • 【JAPAN TRAIL® アプリ 概要】

国土地理院発行の地形図をベースに制作した、JAPAN TRAIL®のルート情報が検索可能なアプリケーションです。同アプリでは安全なトレイル歩きを前提に、ルートの確認や歩行計画の作成・共有が可能です。また、歩行距離や歩行時間などを自動で記録できる機能も備えています。

■アプリケーションの機能詳細
・JAPAN TRAIL® ルートマップ(国土地理院地図)の表示
マップにトレイルのルートを表示、アプリ内で作成可能なトレイル計画に関連する情報
(距離・高低差など)を表示します。

・トレイル・インフォメーション
参考となる区間情報の閲覧が可能です。

・マイページ機能
作成中のトレイル計画や歩行距離・歩行時間・ルートの高低差・カロリー消費など過去のトレイルの記録を確認することが可能です。

  • 【スペシャルムービー 概要】

ロングトレイルの魅力とJAPAN TRAIL®構想の取り組みをより多くの人に知っていただくために、スペシャルムービーを制作しました。このムービーは、世界のロングトレイルの紹介、JAPAN TRAIL®ルート概要の説明、そして、JAPAN TRAIL®で出会える、美しい山や海岸線、絶景へ続く道、地域の歴史・文化や、そこで出会う方々との温かな触れ合い、などなど、歩く旅の素晴らしさを知っていただける内容になっています。このムービーをきっかけに、一人でも多くの方がJAPAN TRAIL®へ一歩を踏み出していただけたら幸いです。ご自分にあったJAPAN TRAIL®の楽しみ方をぜひ見つけてください。

YouTube URL:https://youtu.be/888ntm4iBs8

  • 【関係者コメント】

「ロングトレイルを通じて、各国が国のあり方を捉え直している」
JAPAN TRAIL®の構想は、私にとって大変大切なものです。なぜなら私は、トレイルは未来を形づくり、世界中の人びとが自然や文化に触れるためにも重要だと考えているからです。JAPAN TRAIL®構想によって日本が受ける恩恵は計り知れないものがあります。ロングトレイルは、観光やレクリエーションに役立ち、国の誇りやアイデンティティを高めることにもつながります。ロングトレイルを通じて、特に景観や地域社会、そして地方との繋がりにおいて、各国が国のあり方を捉え直している様子を、私は世界中で見てきました。ワールド・トレイルズ・ネットワークの仲間たちが、みなさんのことを応援しています。JAPAN TRAIL®の成功のためには、どんな支援も惜しまずこうした情報をいつでも共有する用意があります。JAPAN TRAIL®の、一歩ずつの歩みが成功を積み上げていくことを心からお祈りしております。
                  ガレオ・セインツ(ワールド トレイルズ ネットワーク(WTN)·会長)
Galeo Saintz (The World Trails Network Chairperson)

「歩く距離が長ければ長いほど、歴史や文化の多様性を体感することができる」
長野県と新潟県の県境の道づくりをはじめて四半世紀の月日が流れようとしています。日本を代表する多雪地帯の森林を貫くトレッキングルートは、毎年ブナの森とその恩恵にあずかり残ってきた山麓の集落景観を楽しみに多くのハイカーでにぎわうようになってきました。「歩く」ことで自己を見つめ、リフレッシュし、歩く人同士や地域の人々との交流が生まれています。そしてJAPAN TRAIL®の構想が現実のものとなったことで、信越トレイルを延長する線として日本の端から端まで、歩くルートがつながり、新たな発見やより多彩な交流が生まれることでしょう。「歩く距離が長ければ長いほど、歴史や文化の多様性を体感することができ、人々との温かな心の通い合いが深まる」とはロングトレイルという概念を日本に定着させたバックパッカー故加藤則芳氏の言葉です。JAPAN TRAIL®展開により、多くの歩くルートが再認識されトレイル文化の醸成につながることを期待いたします。
                                 木村 宏(信越トレイルクラブ代表理事/
北海道大学・観光学高等研究センター教授)

「トレイルを活用した地域社会貢献型の市民活動を」
広島湾岸トレイル(以下、HWT)は、市民が起ち上げ、市民が開発し、市民が維持管理・運営しているロングトレイルです。補助金や助成金に頼らず、多くの市民からのご厚意(寄付)と社会奉仕活動(ボランティア)に支えられる、市民の市民による市民の為のトレイルです。本日は、「広島にロングトレイルを作ろう」と立ち上がったHWTが、JAPAN TRAIL®の一角を担うことが出来る喜びと更なる前進を誓い、JAPAN TRAIL®の全線開通を願う日でもあります。9年間でなしえたHWTの距離は、オプション、アクセス&エスケープル-ト含め423.8km。全国に私たちのようなトレイルを活用した地域社会貢献型の市民活動団体が増えてくれば、より市民に身近で魅力的なトレイル開発につながっていくはずです。今こそ市民力を結集し、JAPAN TRAIL®という大きな夢の実現に向かって歩き出しましょう。
                                 田川 宏規(広島湾岸トレイル協議会会長)

  • 【日本ロングトレイル協会 概要】

特定非営利活動法人 日本ロングトレイル協会
代表理事:中村 達
加盟団体数:29(2022年6月16日現在) 設立:2014年11月
所在地:〒384-0071 長野県小諸市大久保1100(安藤百福センター内)
U  R   L:https://longtrail.jp/
事業目的:健康志向や自然志向のライフスタイルの浸透により、世界的にニーズが高まっているロングトレイルの振興を目的に、持続可能なロングトレイルの普及と情報ネットワークの構築を目指して多角的な広報活動と普及促進に取り組んでいます。

  • 【安藤スポーツ・食文化振興財団 概要】

公益財団法人 安藤スポーツ・食文化振興財団
理事長:安藤 宏基(日清食品ホールディングス株式会社代表取締役社長・CEO)
創設者:安藤 百福(日清食品創業者) 創立:1983年3月
所在地:〒563-0041 大阪府池田市満寿美町8-25
U  R  L:https://www.ando-zaidan.jp/
事業目的:「食とスポーツは健康を支える両輪である」という理念のもと、国民、特に青少年のスポーツ振興を支援し、また食品科学の発展や発明心の涵養、食育を促進させる事業を行い、もって心身ともに健全な青少年の育成と食文化の向上に寄与すること。

免責事項
・JAPAN TRAIL®提唱委員会(日本ロングトレイル協会)は、JAPAN TRAIL®におけるトレイルに関する情報の正確性について万全を期していますが、その内容および安全性について保証するものではありません。
・トレイルのルートが変更されている場合もあります。トレイルの状況、状態などの最新情報は出発前に、該当する地域のトレイル運営事務局などに必ずご確認ください。
・当委員会は、JAPAN TRAIL®において発生した災害・事故等について一切の責任を負いません。

 
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