日本コングレス・コンベンション・ビューロー(JCCB)のコンベンション産業部会(近浪弘武部会長)は1月18日、MICEセミナーをオンラインで開催した。コロナ禍で国際会議などのリアルな開催が制約を受ける中、見本市やセミナー、音楽イベントなどのオンライン開催、そのライブ配信の動向などについて有識者に考えを聞いた。
音楽業界の総合情報サイトの運営などを手掛けるエフ・ビー・コミュニケーションズの畑道纓取締役は、音楽業界のイベント動向を解説。音楽・ステージイベントの市場規模は2019年に6千億円を超えて過去最高を記録したが、20年にはコロナ禍で状況が一変。リアルなイベントが制限を受け、オンライン配信の取り組みが増えた。
オンライン配信の収益面に関して畑氏は「計画段階から利益構造を組み立てる必要がある」「購入しやすいチケット販売の仕組みが市場拡大につながる」と指摘。オンライン開催のメリットには、「参加する側も、開催する側も、場所に縛られる必要がない」「より多くの視聴者を獲得できる可能性がある」を挙げた。
ライブ配信のソリューションなどを提供しているJストリームの早坂真有美執行役員プラットフォーム本部長は、ビジネスイベントのオンラインライブ配信の動向などを説明した。バーチャル展示会などの開催メリットとして、時間、場所、天候の影響を受けない▽世界中からの集客が容易▽正確な参加者データの把握が可能―を挙げた。