日本の旅文化を創る会、約半世紀の歴史に幕


佐藤会長

第53回解散総会を開催 「日本温泉文化を守る会」を設立予定

 日本の旅文化を創る会(佐藤和志会長、佐藤好億名誉会長、366会員)は3月25日、東京・有楽町の朝日スクエアで第53回解散総会を開いた。約半世紀続いた会だが、コロナ禍での試練の中、将来を見据えて散会。今後は、新しい時代に備え、新組織「日本温泉文化を守る会」を設立する予定だ。

 同会は、朝日旅行と協定を結ぶ旅館・ホテルでつくる朝日旅行協力会として発足し、2014年に現在の会名に改名。朝日旅行は昨年3月に清算し、業務の一部をJTBガイアレックに移管している。同会の子会には、「日本の秘湯を守る会」「日本源泉湯宿を守る会」「日本文化遺産を守る会」の3会がある。3会とも継続して運営される。

 解散総会では冒頭、佐藤会長が「半世紀にわたり続く長い歴史がある会であり、散会は断腸の思いの中で決断した。散会の言葉は重いが、今までの付き合いを次に生かしながら進んでいきたい」とあいさつした。

 佐藤名誉会長は「53回続いたことは、私の人生の7割になる。これまでには、大量送客、大量販売でない、地域を発掘しながら個性ある旅づくりを行ってきた。今回は、けじめをつけ、どう進むかを考えた上で臨んだ解散総会。現場から逃げるわけにはいかない。未来のあるものに置き換えていきたい」と過去を振り返り、今後の展望を述べた。

 総会では、同会の解散についての議案審議、決議のほか、グラフィックデザイナーで日本デザインセンターの原研哉社長が「観光の未来『低空飛行』から見る日本」をテーマに講演。原社長は「コロナ禍で海外旅行が制限されているが、日本の文化は世界中で認められている。インバウンドは必ず再開する。文化が体感できる宿を作り上げ、未来を見据えた新時代の観光を皆が力を合わせて作らなければならない」と述べ、コロナ収束後の日本の新たな観光に向け結集を呼び掛けた。

佐藤会長

佐藤名誉会長

 
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