日本旅行協定旅館ホテル連盟(日旅連、根津文博会長=北海道・御園ホテル)は2、3日、東京のホテルメトロポリタンエドモントで第1回「日旅連塾」を開講した。日旅連の主に若手会員で組織する営業推進委員会のメンバーら50人が受講。IT戦略と金融問題の各テーマを専門家の講義などで学んだ。
塾は「旅連組織の価値向上」「次代を担う会員の誇りと情熱の醸成」などを狙いに、根津会長の肝いりで初めて開講した。参加者は会社と共同で観光素材の研究や品質向上に取り組む旅連の本部と支部連合会の各営業推進委員会から選抜された50人。
初日は「これからのIT販売戦略について」をテーマに、ポータルサイト「ライブドア」の立ち上げや著書「ブログ炎上」で知られるゼロスタートコミュニケーションズの伊地知晋一専務が講演したほか、ITを活用した宿泊券の販売戦略について、日本旅行ICT事業本部の秋山秀之マネージャー、日旅連営業推進委員会観光素材研究委員会の小林典行委員長(ホテル東山閣)が講演。各氏らを交えたパネルディスカッションも行った。
2日目は「銀行を味方にする経営プランの作り方、説明の仕方」をテーマに、観光経済新聞でコラム「逆境をチャンスに」を連載中の山田ビジネスコンサルティング事業企画部、青木康弘副部長が講演した。
青木氏は、「借入依存せざるを得ない業種」である旅館・ホテルの経営者は、「金融動向を理解し、金融機関との付き合い方を知る必要がある」と指摘。その上で、金融機関の貸出先への対応方針の変化、貸出先を格付けする際の視点などを詳しく説明した。
さらに金融機関に提出が求められる経営プランの作り方として、「現状分析、目標設定、経営計画策定が必要」「財務状況だけでなく、どんな強みで客を呼んでいるかや、自社の将来像と目標数値を描いた改善シナリオを明確に説明する必要がある」と説いた。
山田ビジネス・青木氏の講演