暗礁に乗り上げている合併問題をめぐり、日本観光旅館連盟(佐久間進会長、4181会員)と国際観光旅館連盟(佐藤義正会長、1344会員)は7日、都内のホテルで正副会長懇談会を開いた。今回の会合は「顔合わせ」という位置づけで、新団体の構想や会費設定など懸案の問題について踏み込んだ議論はなかった。
両団体は合併を目指す方向性では一致している。ただ、合併実現への具体的な道筋は見えていない。昨年11月の合併基本合意の発表に始まる動きの中、双方の役員同士が集まるのも初めてで、今回は互いに感触を探り合う形になった。
両会長は出席したが、台風の影響による交通機関の乱れなどで、日観連は副会長9人のうち1人が欠席、国観連は9人のうち4人が欠席だった。
会合は非公開で行われたが、会費設定を念頭に「新団体の目的に見合った事業を展開するには、財源の問題は避けては通れない」といった意見や、新団体像について「どのような事業を進めるのかが重要。会員のメリットはもとより、サービスの向上といった面で消費者にも支持される団体を目指すべき」などの声が上がったという。
今後の協議の進め方について、日観連は両団体の副会長クラスで構成する「合併推進協議会」の設置を改めて要望した。一方、国観連は、懇談会後に正副会長会を開いたが、副会長に欠席者が多かったことから、今後の対応については11月前後に予定する正副会長会で検討する。