コンサルタントのリョケンはこのほど、全国の旅館・ホテルを対象に朝食についてのアンケート調査を行った。それによると、客1人当たりの朝食の材料原価は平均627円で、500円台が回答の約4割と最も多かった。朝食の提供方式は個食(お膳など1人ひとり)が半数近くを占めるが、大規模施設ではバイキングとバイキング・個食の併用がともに約4割と多い。朝食の品数は個食が平均10.5品、バイキングが同51.9品だった。
客1人当たり材料原価は500円台が41.3%で最も多く、以下、600円台18.7%、400円台以下17.3%、900円台以上10.7%の順。
提供方式別にみると、バイキング形式が平均528円と、全体平均を下回る。価格帯では500円台が60.0%と最も多い。
バイキングと個食の併用は平均535円。500円台が全体の35.3%と最も多いが、バイキングのみに比べて比率は低下している。
個食形式は平均730円と高く、500円台が30.3%と最も多いが、900円台以上も24.2%を占める。
提供方式は個食が45.5%と最も多い。バイキングは31.2%、バイキングと個食形式の併用は23.4%。
施設の規模別にみると、大規模(客室100室以上)ではバイキング、バイキングと個食の併用がともに43.8%と多く、個食は12.5%にとどまる。中規模(31〜99室)では個食が39.5%と増え、バイキングは34.9%に低下。小規模(30室以下)では個食が88.9%と圧倒的で、バイキングは11.1%にとどまる。
サービス係1人当たりの客数は、21〜30人が35.6%と最も多く、平均は19.1人。
提供方式別にみると、バイキングは平均28.9人、バイキングと個食の併用は同21.9人、個食は同10.6人。
朝食の品数は、個食の場合、平均10.5品(お茶を除く)。バイキングは平均51.9品で、このうち、ご飯物2.0品、汁物1.7品、飲物7.1品、麺類1.0品、デザート4.0品、サラダ4.5品など。
朝食については回答者から次のようなコメントが寄せられている。
「連泊、リピーターには変化をつける」
「季節感を必ず出すこと」
「できるだけ手づくり感を出している」
「見て楽しめるPOPを用意すること」
「滞在の最後によい印象を残せるよう、接客に気をつけている」
「実演コーナーでは元気さ、楽しさを演出している」
「バイキングの皿が空にならないよう気をつけている」