
帝国データバンクがこのほど行った企業への景気動向調査の9月分で、旅館・ホテルの景気DI(0~100、50が判断の分かれ目)は前月比2.1ポイント増の57.6と、今年5月以来4カ月ぶりに全51業種中のトップになった。
全業種計は同0.5ポイント減の44.4と2カ月連続で悪化。「国内景気はエネルギーなどコスト負担増加や節約志向の高まりのほか、海外経済の停滞も加わり、小幅ながら広範囲の地域や業種で下落傾向が続いた」(同社)。
旅館・ホテルのDIは、今年3月から7カ月連続で判断の分かれ目の50を超えている。特に3~5月は3カ月連続で全51業種のトップに。9月はそれ以来のトップとなった。
10の業界別では、全てが前月から悪化。全業界の悪化はコロナ禍が深刻化した2020年4月以来、3年5カ月ぶりとなった。
このうちサービスは0.4ポイント減の50.4と2カ月連続で悪化も、判断の分かれ目の50を唯一超えた。サービスの15業種のうち、旅館・ホテル、飲食店(0.4ポイント減の51.8)、情報サービス(0.9ポイント減の55.5)など5業種が50を上回った。ほかの業界で50を上回った業種はなかった。
小売は0.4ポイント減の41.4と5カ月連続で悪化。大手中古車販売店の問題により業界全体に不信感が募っているなど厳しい意見が上がる「自動車・同部品小売」が3カ月ぶりに下向いた。
10の地域別では8カ月ぶり、企業の規模別(大企業、中小企業、小規模企業)では3カ月ぶりに全てが悪化した。
企業からの景況感の主な回答は次の通り。
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