谷川岳の麓、群馬県みなかみ町の旅館たにがわは6月、日本山岳写真協会会長の橋本勝氏の作品を展示する「橋本勝 谷川岳フォトギャラリー」=写真=を館内に開設した。“世界一遭難者が多い”とギネスに認定されるほど険しくも美しい谷川岳の表情をいつでも鑑賞できる。
旅館内にプロの写真家の常設フォトギャラリーが設置されるのは珍しい。フォトギャラリーには宿泊客以外にも、旅行者、登山者、写真愛好家らが来館するという。
橋本氏の常設展とは別に「後輩写真家や多様な芸術分野の作家の発展の場にしたい」という橋本氏の想いから2カ月ごとに入れ替える企画展も行われている。
同社常務の久保英弘さんは「橋本さんは1点の作品を撮るために何日も谷川岳に通い、時には山にぶら下がりながら撮影するそう。だからこそ地元の人でも見たことないような谷川岳の表情が写し出されている」と語る。
多くの作品が富士フイルム最後の手焼きプリントによるもの。職人技の手焼きプリントの質感が、より迫力ある作品に仕上げている。
開館時間は午前9時から午後9時。入場無料。