
飯島綜研が全国の旅館を対象に実施した「旅行業に関するアンケート調査」によると、旅館の多くは旅行エージェントについて「営業戦略上欠くことのできない存在」と認めているが、8割以上が手数料に関しては「高い」と感じていることが分かった。また、9割近い旅館が改善を要望しており、「旅行業に対し、厳しい見方をしていることが浮き彫りになった」としている。
350軒の旅館を対象に実施し、98軒から回答を得た。内訳は大規模旅館(100室以上)26軒、中規模(40〜99室)48軒、小規模(39室以下)24軒となっている。
旅館の総入込客数に対する直間比率を聞いたところ、「エージェント扱い」は全体で56.6%、「直扱い」43.2%だった。直扱いの割合は規模が小さいほど大きくなっている。
3年前と比べ、大手・中小エージェント、ネット系エージェントからの送客はどう変わっているか(人員ベース)では、大手からの送客が「増加した」とする旅館は8.5%だったのに対し、「減少した」は70.2%に達した。ネット系については「減少」はわずか2%で「増加」は83.7%と逆の結果に。同綜研は「ネット系は時代を反映した旅館にとって強力な集客機関になっている」と分析する。
エージェントの手数料に対する旅館の不満は根強いが、規模別に見ると「高い」と答えた割合は大規模旅館が100%、中規模79.2%、小規模75%となっている。全体では9割近い旅館が改善を求めており、具体的には「宿泊料金ランクにより料率を決める」が最も多く、次いで「月、オン・オフ(シーズン)などによって料率を決める」「契約手数料は低くして、送客実績に応じてオプション手数料をつける」が続く。
不満は手数料だけではない。提供客室の消化率の低さや、カウンター要員の知識不足を挙げる旅館も少なくないのが実情で、エージェントが協定施設の信頼を得るには、こうした点の改善も欠かせない。
調査は今後のエージェント対策も聞いた。大手エージェントに対しては「提携を強化する」が36.2%あったが、「提携先を絞り込む」は34%、「弱める」も10.6%あった。「特に大規模旅館については『弱める』が15.4%もあることが注目される」と同綜研。
ネットエージェントについては「弱める」はゼロで、「強化する」が73.5%に上った。
旅館のエージェントに対する評価は厳しくなり「どことでも協定する時代から、協定を見直す時代に変化してきた」と同綜研は指摘する。
