
記者会見後、がっちり握手を交わす山口会長(右)と菊間会長
日本観光振興協会(日観振)、日本旅行業協会(JATA)の両団体がそれぞれ主催する「旅フェア日本」と「JATA旅博」が統合され、来年から新しい旅の総合イベント「ツーリズムEXPOジャパン」としてスタートすることになった。8日、日観振の山口範雄、JATAの菊間潤吾両会長が記者会見し、明らかにした。第1回は9月下旬、東京・有明の東京ビッグサイトで開催する。
記者会見は「旅フェア日本2013」の会場となった東京・池袋のサンシャインシティで行われた。
山口会長は日本の観光の現状について「世界の(観光の)マーケットが大きくなる中で、日本は立ち遅れ気味であり、GDP(国内総生産)世界3位の国としては、残念ながら観光先進国とは言い難い」と指摘。
その上で、「(両イベントを)統合し、オールジャパンで需要開拓していくことが望ましい。それぞれの強みを生かし、観光産業や地域の力を結集した旅の総合イベントとすることで観光立国日本をアピールする」と抱負を述べた。
菊間会長は「それぞれ歴史を重ねてきた(イベントだ)。一緒になるのは長年の夢であり、それが実現できことは感無量だ」と強調。「新たなスタートで相乗効果を発揮し、名実ともにアジアにおける最大の旅のイベントとしたい」と成功に意欲を示した。
世界を代表する旅行博はITBベルリン、WTMロンドンなどがあるが「目指すは世界一の旅行博」(山口会長)だ。
第1回「ツーリズムEXPOジャパン」は来年9月25〜28日、東京ビッグサイトの東展示場と会議棟を使用して開催。25、26日を業界日、27、28日を一般日とする。主なプログラムは観光会議、展示、商談会、顕彰事業、前夜祭など。
運営は「ツーリズムEXPOジャパン組織委員会」が行う。委員長に山口会長、副委員長に菊間会長、また組織委の下に設置する実行委員会は委員長に菊間会長、副委員長にJATAの田川博己副会長と日観振の見並陽一理事長がそれぞれ就く。田川氏は委員長代行として議長を務める。事務局としてJATA内に「ツ—リズムEXPOジャパン推進室」を置く。
旅フェア日本
今年で18回目の開催。国内約120地域から企業・団体が出展するわが国最大級の観光博覧会。今年は11月8〜10日、サンシャインシティで開かれ、約8万人が来場した。
JATA旅博
海外旅行需要喚起を目的に、1977年スタートしたアジア最大級の旅の総合イベント。今年24回目。9月12〜15日にビッグサイトで開催され、154の国と地域から、730企業・団体が出展した。約13万1千人が来場した。

記者会見後、がっちり握手を交わす山口会長(右)と菊間会長