新潟市など4市と高速バス、京都丹後鉄道を運行するWILLER(ウィラー)は9月25日、東京都内で「日本海縦断観光ルート」プロジェクトの発表会を開いた。日本海沿線を結ぶ観光ルートを確立して同地域の経済活性化を目指す取り組み。来年初頭に自治体やキャリアからなる協議会を立ち上げ、4月にもルートを巡るプロジェクト商品を発売する。
会には発起人として、新潟市の篠田昭市長、福井県敦賀市の渕上隆信市長、京都府舞鶴市の多々見良三市長、兵庫県豊岡市の前野文孝副市長、ウィラーの村瀬茂高代表が出席した。
新潟市の篠田市長らは、「日本海沿線は歴史文化、食、絶景と観光資源に恵まれているが、それぞれが『点』になっており、回遊して楽しんでもらっていない」「観光地が連携するテーマがなく、それぞれの観光地をつなぐ交通も弱い。旅行者が楽しく、快適に移動できる観光ルートを作らなければならない」と指摘。東京五輪が開催される2020年を見据え、外国人を含めた観光客が長期間楽しめるルートを作る必要性を強調した。
プロジェクトでは目標達成のため「人材育成」「観光交通」「情報発信」の三つのプラットフォームを構築するとしている。交通面では鉄道やバスなど基軸交通の進化と創造を図るとした。
4市などは今後、山形、富山、石川各県など日本海側の他の自治体にプロジェクトへの参加を呼び掛ける。12月に参加自治体などでプロジェクトに関する勉強会を開き、来年初頭にプロジェクトを運営する協議会を設立。4月にもプロジェクト商品の第1弾を発売する。