新宿区と渋谷区が「夜の観光」でタッグ 訪日外国人向けパス発行


記念撮影に応じる(左から)新津、金山、長谷部、吉住、古川の各氏

 訪日外国人観光客に東京のナイトライフを楽しんでもらおうと、新宿区と渋谷区が手を組み、消費喚起事業「TOKYOナイトタイムパスポート」を実施することが決まった。12日、吉住健一・新宿区長、長谷部健・渋谷区長がそろって記者会見し、意気込みを語った。両区が事業で手を組むのは初めて。

 同事業は東京観光財団の「地域資源発掘型実証プログラム事業」として実施。ナイトタイムエコノミー(夜間の経済活動)を活性化させるのが狙い。会見には両区長のほか、新宿観光振興協会の古川哲也専務理事、渋谷区観光協会の金山淳吾理事長、ジャパンショッピングツーリズム協会(JSTO)の新津研一事務局長が出席した。

 事業期間は3年間。まず、来年1~2月に外国人が両区の飲食店などで使えるバウチャーチケット(金券)を発行する。1枚5千円で、3千円と2千円の半券が付いている。購入者は半券を提示することでチャージ料を含む金額分のメニューを楽しめる。

 バーや居酒屋、クラブなど新宿エリアが約20店、渋谷エリアで約30店の参加を見込んでいる。

 バウチャーチケットは新宿観光案内所をはじめ、東京、大阪にある外国人向けチケット店(Tickets Today)13店舗で販売する。

 外国人と店舗側の不便を解消するため、24時間多言語で対応できるコールセンターを活用できるようにするとともに、定額メニューや店舗情報を記載したホームページを多言語で発信する。

 会見した吉住・新宿区長は「渋谷は若い人がチャレンジするイメージが強く、対して新宿は昭和のノスタルジーが色濃く残っている。文化の違いも味わえ、回遊性は高いと思う。非常に期待している」、長谷部・渋谷区長は「観光(振興)で新宿とタッグを組むのは初めて。互いに刺激し合いながらシナジー効果を高め、東京のナイトタイムエコノミーをリードしたい」と抱負を述べた。

 JSTOの新津事務局長は今回の事業について「バウチャーチケットで安心・安全に夜の街を歩け、東京を楽しむ最初の役割を果たせる」などのメリットを挙げる。また、「両区には年間約1500万人の外国人が訪れている。夕食時の飲食単価は平均3千円と推計されるが、5千円のバウチャーチケットを購入し、2千円分の半券を使うと3千億円の消費が生まれる」と述べ、経済効果の大きさを指摘した。

 来年2月にはバウチャーチケットが使える共同の特別イベント(渋谷・新宿街バルイベント)を企画している。


バウチャーのイメージ
     

記念撮影に応じる(左から)新津、金山、長谷部、吉住、古川の各氏

 
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