日本観光協会(中村徹会長、約750会員)は11日、東京・御成門の東京プリンスホテルで通常総会を開き、観光関係人材育成事業、人材ネットワーク形成活用事業などを盛り込んだ今年度事業計画を承認。役員の補充選任では新たに11氏が理事に就任した。また、今年度の観光振興事業功労者表彰、日本観光ポスターコンクール入賞者表彰なども併せて実施した。
総会には約200人が出席。冒頭あいさつした中村会長は、新公益法人制度への移行について、「一般社団法人か公益社団法人のいずれかを選択することになるが、基本的な方向としては公益社団法人への移行を念頭に置いて検討を進める」考えを示した。
来賓の本保芳明観光庁長官は、「協会がナショナルセンターとしての役割を果たすことを期待している」と述べるとともに、4月に発足した「観光立国に関する官民協議会」を通じた官民の政策強化に言及した。
今年度新規事業のうちの1つ、人材ネットワーク形成活用事業は、観光による地域づくりなどを進めていくために必要な人材を発掘、育成し、その情報を管理・活用する仕組みを検討、地域のニーズに応える人材ネットワークを形成するもの。
総会終了後、国内観光振興セミナーを開催。丁野朗日観協総研所長が若年層の旅行重要喚起策についてその手法を紹介した。来年度総会は6月10日、東京プリンスホテルで開催する予定。 新任役員と観光振興事業功労者は次の通り(敬称略)。
【理事】
全日本空輸社長・伊東信一郎▽広島県観光連盟会長・大田哲哉▽休暇村協会理事長・大西孝夫▽JR西日本副社長・佐々木隆之▽東京都副知事・佐藤広▽JR東日本取締役鉄道事業本部営業部長・田辺滋▽日本観光旅館連盟会長・近兼孝休▽国際観光施設協会会長・中山庚一郎▽日本政府観光局(JNTO)理事・道明昇▽日本経団連常務理事・椋田哲史▽島根県観光連盟会長・山根常正
【観光振興事業功労者】
北海道観光振興機構副会長・大西雅之(54)▽鳴子温泉郷観光協会相談役・大沼昭男(82)▽前群馬県観光国際協会理事長・宮崎謹一(69)▽前埼玉県物産観光協会会長・石渡勲(76)▽伊東観光協会専務理事・山下弘之(73)▽福井県観光連盟理事・山本幸男(69)▽亀岡市観光協会顧問・前田逸郎(69)▽熊野本宮観光協会理事・栗栖敬和(72)▽山口県観光連盟副会長・伊藤隆司(78)▽土佐清水市観光協会理事・田村泰輔(74)▽福岡県観光連盟理事・不老安正(65)▽みやざき観光コンベンション協会理事・渡邊綱纜(78)
今年度は2つの新規事業に取り組む