文化遺産保全への企画が最優秀賞 東洋大 学生が観光プラン競う


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 東洋大学国際観光学部は1月26日、2年生を中心とする学生たちが観光の状況を科学的に分析し、地域や産業の課題解決につながる企画を立案する「観光ビジネスプランコンテスト」を東京都文京区の白山キャンパスで開催した。参加した21チームの中から、1次審査を通過した10チームがプレゼンテーション。最優秀賞には、ユニークベニューなどを通じて文化遺産を保全するプランを立案した森下晶美ゼミの学生によるプランが選ばれた。

 開会のあいさつで矢口悦子学長は「地域を訪れる人々、地域で受け入れる人々の双方において、観光を通じより良い社会をつくろうという気持ちが強くなった。観光はコロナ禍を経てますます重要な産業になっている」と述べ、学生たちの観光ビジネスプランづくりに期待の言葉を送った。

 最優秀賞の森下ゼミの学生は、「アフターコンベンションツアーで世界遺産を守れ~富岡製糸場×MICE~」と題したプランを立案した。富岡製糸場を保全し、後世に引き継ぐために、観光を通じて修繕費などを稼ぐ方策を検討。新規顧客の開拓に向けてMICEに着目し、ユニークベニュー利用による学会の誘致と、会議後の文化観光を提案した。

 優秀賞には、内田彩ゼミの学生による「地方観光の推奨によるLTPP(ローカル・ツーリズム・プロモーション・プロジェクト)~観光マッチングアプリ~」と、野村尚司ゼミの学生による「旅行市場から見える離島振興の可能性~沖縄県久米島におけるリゾート開発を軸に~」が選ばれた。

 審査委員は、外部有識者として日本航空・元会長の大西賢氏、JR東日本観光戦略室マネージャーの斉藤香代子氏、JTB広報室室長の中村弘子氏、観光庁観光人材政策室課長補佐の山﨑祐子氏と、学校法人東洋大学の福川伸次総長、東洋大学国際観光学部の中挾知延子学部長が務めた。

 観光ビジネスプランコンテストは初めての開催。コンテストの委員長を務めた佐野浩祥教授は「観光は、コロナ禍で一時期、不要不急ともいわれ、観光業界、観光地は打撃を受けた。『国際観光学部で良かったのか』と思った学生もいたかもしれないが、今後の観光を担うのは皆さんだ。自ら観光の未来を切り開いてほしい」と訴えた。


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