文化庁は5月20日、「日本遺産」として新たに16件を認定、同日、東京・上野の東京国立博物館で認定証交付式を開催した。これにより、日本遺産は累計で46道府県の83件となった。
日本遺産は地域に伝わる文化や風習、史跡などを一つのストーリーにしてつなぎ、歴史的価値を一括認定する。文化庁の有識者委員会(委員長・下村彰男東大大学院教授)が審査する。今回は72件の申請があった。
宮城県気仙沼市、南三陸町、涌谷町と岩手県の平泉町、陸前高田市による「みちのくGOLD浪漫―黄金の国ジパング、産金はじまりの地をたどる―」は、日本で初めて金が産出された地域であることをテーマに。
独自の文化や信仰、産業へと昇華した金と人々との縁を「みちのくGOLD」と名付け、価値や魅力の掘り起こしを行ったことが評価された。
このほか、南北朝時代の武将、楠正成ゆかりの地として知られる大阪府河内長野市の「中世に出逢えるまち~千年にわたり護られてきた中世文化遺産の宝庫~」などが認定された。
日本遺産に認定されると、国が観光ガイドの育成や多言語のホームページ作成といった取り組みを財政支援する。