日本政策金融公庫(日本公庫)が11月28日に公表した「小企業の雇用に関する調査」で、従業員の過不足DI(現在の従業員数が最近の営業状況と比べて不足の企業割合から過剰の企業割合を引いた値)は、前年比11.8ポイント増の27.2と、2年連続で上昇した。業種別では飲食店・宿泊業が同25.9ポイント増の27.3と、8業種中で最も大きく上昇。不足の割合が37.0%と、同16.1ポイント上昇した。
調査は9月中旬、同公庫取引先1万社に行い、6208社から有効回答を得た。飲食店・宿泊業(従業者10人未満)は1015社が回答した。
現在、従業員を不足とする企業割合は、全業種計で35.9%。前年調査(2021年7~9月期)から7.3ポイント上昇した。一方、従業員を過剰とする企業割合は8.7%で、同4.5ポイント低下した。不足とする企業割合から過剰とする企業割合を引いたDIは27.2。
DIを時系列で見ると、2009年のマイナス4.6から一貫して上昇を続け、2019年に32.8と、バブル期の89年(43.3)、92年(35.2)に迫る数値となった。
その後、コロナ禍となった20年に11.9と大きく低下するも、21年は15.4と上昇に転じ、今回調査でも上昇した。
会員向け記事です。