岐阜県観光連盟、宿泊施設生産性向上セミナーの成果発表会開催


セミナー成果発表会の参加者ら

 岐阜県観光連盟は12月19日、宿泊施設の生産性向上推進セミナーの成果発表会を高山市で開催した。6月からの研修で学んだ成果を県内の旅館・ホテル14施設の17人が発表。職場環境の改善に取り組み、成果を上げたとして、MCP賞(Most Challenged Player)の審査員選抜に本陣平野屋別館フロント課長の桐山旭弘氏、受講者選抜に飛騨亭花扇の仲居、長澤小春氏が選ばれた。

 セミナーは旅館・ホテルの経営者や中間管理職が対象。現場での生産性向上は、良好な職場環境や人間関係が基盤になるとの考えから、職場づくりなどのノウハウを学び、自社で取り組んでもらうための実践的な研修として、5回のセミナー、3回の先進施設の視察が実施された。

 成果発表会には旅館・ホテル関係者や県の担当者ら約50人が参加した。

 審査員選抜のMCP賞を受賞した本陣平野屋別館の桐山氏は、従業員同士のコミュニケーションを促進する「クリアリング」を職場に根付かせる取り組みを発表した。 

 クリアリングは、セミナー講師の1人、ホテルグリーンコア社長の金子祐子氏が紹介した手法で、仕事以外のプライベートの話題を職場のスタッフで語り合うことで、互いに関心を持ち合い強い組織にするミーティングスタイル。桐山氏は、取り組みの当初は、忙しい職場のスタッフの協力を得ることに苦労したが、熱意を持って続けた結果、「今ではみんながこのワークを楽しんでやるようになった」と語った。

 受講者選抜のMCP賞を受賞した飛騨亭花扇の長澤氏は、「お客さまの前以外でも笑顔で仕事ができる職場にしたい」という目標を掲げ、女将の協力のもと、研修で学んだクリアリングなどを職場のスタッフに伝える勉強会を主催した。その結果、真剣かつ笑顔で和気あいあいと仕事ができる職場への改善が見られたと発表した。

 セミナーの開催について岐阜県観光連盟の担当者は「宿泊施設の生産性を上げるには、従業員が働きやすい職場が必須要件であり、そのためには経営者、従業員が一体となって関係性の質を上げることが重要。セミナー、先進施設の現地視察を通して研修生には、職場の改善に真剣に向き合ってもらえた」と述べた。

 セミナーは岐阜県観光連盟内に設置された岐阜県観光人材研修センターが企画・主催し、リクルートライフスタイルが運営を受託、宿屋大学が支援して開催された。


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