山梨県によると、東日本大震災の発生後、県内の旅館・ホテルで少なくとも3万人を超える宿泊キャンセルがあった。影響の大きさを重視した県は3月24日、観光業を含めた中小企業の金融相談などに応じる専用窓口を設置した。
主要観光地6カ所について聞き取り調査を行った。県観光部によると、宿泊施設のキャンセル数は富士河口湖町で約2万人(22日現在)、笛吹市の石和温泉で約9600人(15日現在)とこの2カ所だけで3万人弱となっている。
その他地域については具体的な人数は不明だが「3万人を超えるキャンセルが出ていることは確実だ」(観光部)。
県内の宿泊施設は地震による被害はほとんどない。それでもキャンセルが相次いでいる原因は、東京電力による計画停電や、ガソリン不足で遠出がしにくい、旅行の自粛ムードなどがあると見られる。
県は24日から当分の間、経営に影響が出ている中小企業の相談に応じる窓口を設ける。金融相談と経営相談については電話で応じ、面談を希望する場合は事前に連絡する必要がある。また、県信用保証協会や県商工会連合会などの商工団体も特別相談窓口を設置している。
連絡先は金融相談がTEL055・223・1554、経営相談がTEL055・243・1888、信用保証協会はTEL055・235・9701。