山梨県、8宿泊施設に認証マーク 「グリーン・ゾーン」制度


利用者に安心感を提供

 山梨県は17日、新型コロナウイルスの感染対策を徹底した宿泊施設などを認証する「やまなしグリーン・ゾーン認証」制度について、13施設に初めて認証マークを交付した。認証を受けた宿泊施設の経営者は「県から安心と信頼のお墨付きを得たわけだが、責任の重さも痛感している。お客さまと従業員の健康に引き続き努めていく」と気を引き締めていた。

 グリーン・ゾーン認証制度は、利用者に安心して使ってもらえるよう、県が示した基準に基づき感染症対策に適切に取り組む宿泊施設と飲食店を認証するもの。宿泊施設、飲食店合わせて5千ほどの施設が対象とされる。これまで、180件ほどの申請があるという。

 各施設からの申請を受理した後、書類審査や現地確認を経て、問題なければ認証する。施設に交付する認証マーク=写真=は、緑色を基調に「G」の文字と、対策内容を確認するためのQRコードを付けた。

 認証施設の第1弾は、宿泊施設8件(若草の宿丸栄、常磐ホテル、ホテル談露館、石和健康ランド、旅館㐂仙、足和田ホテル、ホテル&レストランイエスタデイ、ホテルレジーナ河口湖)と飲食店5件で、17日、長崎幸太郎知事が認証ステッカーと通知書を各施設に手渡した。

 認証を受けた施設では入館・受け付けの際、入り口での手指消毒、キャッシュレス決済など支払い時の感染症対策、エレベーターや送迎車の人数制限の実施、食堂・宴会場ではグループ間の対人距離の確保、予約制の導入などの密集防止策、大皿料理やビュッフェスタイルでの料理提供時の対策、大浴場では入場制限やロッカーの間隔確保、足ふきマットの定期交換―などを実施する。

 従業員の感染予防も徹底し、(1)マスク着用(2)業務開始前の検温・体調確認(3)体調不良時、感染疑い時の就業の禁止―などに取り組む。若草の宿丸栄(富士河口湖町)ではこれら対応に加えて、スリッパを脱いで入る部屋をじゅうたん敷きにしてそのまま入室できるようにしたという。

 認証施設からは、「お客さまの安心感が違ってくると思う。従業員も職場が安全なところだと認識できる」「感染症対策への努力が認められてうれしい。認証施設には優遇措置もあると聞いており、励みになる。ただ、衛生管理に終わりがあるわけではないので、しっかりと対策を講じていく」との声が出ている。

 一方で、「狭い食事会場や浴場ではどう距離を保てばいいのか」「鍋をメイン料理にし、家族でつっつくのを売りにしているが、それができないとなると何をメインにすればいいのか」と戸惑いの声もある。

 

 

 
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