小学館、「あなたの言葉を辞書に載せよう。2019」キャンペーン結果発表


 小学館は3月31日、「あなたの言葉を辞書に載せよう。2019」キャンペーンの結果を発表した。

株式会社 小学館(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:相賀昌宏)の国語辞典『大辞泉』編集部は本日、「あなたの言葉を辞書に載せよう。2019」キャンペーンで一般から募集していた言葉のイメージのうち、同辞典のデジタル版等に収録・公開するものについて、編集部による厳正な選考により68本を選出したことを発表いたします。コロナ禍の暗いニュースが多いなか、あらためて日常を取り戻す話題として、「言葉」から日本や私たちの暮らしを見つめ直してみてはいかがでしょうか。

※キャンペーン特設サイト

http://kotoba.daijisen.jp

採用した言葉のイメージ(一部)は以下のとおりです。

【令和】日本が日本らしさを求めた初めての元号。(COCOAさん)

【誠意】相手に対し、自分ができうる最善の行動に全力で臨もうとする心。(たかちさん)

【東京大学】神童が神童でなくなる場所。(マシュマロさん)

【官僚】苦労はあまり知られず、悪者にされがちな職業。(ぶーこさん)

【本】毒にも薬にもなるもの。人によっては睡眠薬にもなる。(オメガさん)

【夫】いてほしいときにいない人。いなくていいときにいる人。(sakuさん)

【妻】夫を育て子供も育てる人である。(ちびさん)

【アルバイト】AIと人類の全面戦争における最前線。(外房内房さん)

【盛る】スベり恐怖症が生み出す、無駄な創作意欲。(青波楼人さん)

【アダルト】日本において不当に地位を貶められている英単語のひとつ。(キッチンDさん)

本キャンペーンは『大辞泉』編集部がセレクトした10の言葉(「令和」「誠意」「東京大学」「官僚」「本」「夫」「妻」「アルバイト」「盛る」「アダルト」)のイメージを一般の皆さまから広く募集し、年代や性別、人によって解釈が違う言葉の姿を、様々な角度から捉え直してみようという試みでした。2013年の第1回キャンペーン開催時からそのユニークな企画内容が注目を集め、それから毎年、様々な言葉をテーマにたくさんのイメージを投稿いただいております。またこの企画はフジテレビ系『笑っていいとも』や日本テレビ系『ニュースな日本語』といった番組内でコーナー化されるなど、各メディアから大きな反響を頂きました。今回は、2019年5月から11月までの約半年間で開催した、「あなたの言葉を辞書に載せよう。」の第7弾となります。

【キャンペーンの概要】

■名称:小学館・大辞泉「あなたの言葉を辞書に載せよう。2019」キャンペーン

■募集期間:2019年5月18日(土)~11月17日(日)

■募集方法:キャンペーンサイト(kotoba.daijisen.jp)、各種SNS、ハガキにて募集

■応募総数:2,353本(全投稿は、上記の特設サイトで閲覧できます)

■採用本数:68本

【編集部コメント】

【令和】まだ、生まれたばかりのこの言葉に、現実に即したイメージは、まだ、なかなか持てません。しかし、新しい日本の清新さへの願いあふれる投稿を寄せていただきました。でも、悪い予感がするという声も…。世界的な難題あふれる昨今ですが、頑張っていきたいですね。【誠意】ドラマ『北の国から』で菅原文太さんが言った「誠意って…何かね?」のセリフに即した投稿がとても多かったです。飾らないこと、純粋さ…。イメージは皆さま、ある程度共有なさっているようですが、それを「人に示せない」のが難しいところ。示した瞬間、それは誠意でなくなってしまうのかもしれません。【妻】「夫」へのものと合わせ鏡のような投稿がほとんどです。たいていは恐ろしい奥さん像ですが、優しさを感じさせるものもチラホラ。ただし「夫の後ろを三歩下がって付き従う存在」といったイメージは皆無でした。【アルバイト】「夢を追う人たち」といったイメージが多いのかと予想していましたが、意外にもそれは少数派。経済がまだ少しは元気だった時代の像なのでしょうか。投稿からは、とてもニュートラルに「働く人たちの姿」が見えてくるようです。A.I.との競合への視点も新鮮です。

…その他6つの言葉への選評は、http://kotoba.daijisen.jp/2019/goshaku/ に掲載しています!

今回採用となったすべての言葉のイメージは、以下の各媒体において、2020年5月以降、順次収録・公開されます。

「ジャパンナレッジ」(https://japanknowledge.com/

「コトバンク」(http://kotobank.jp

「goo辞書」(http://www.goo.ne.jp

iOS版、アンドロイド版の各『大辞泉』『デジタル大辞泉』アプリ

“言葉のイメージを一般募集して辞書に収録する”という試みは、国語辞典として画期的なものです。時代に合わせて進化をつづける国語辞典『大辞泉』だからこそできるユニークな挑戦でした。本キャンペーンの選考結果をぜひ貴媒体にてお知らせください!

〈付録〉

■小学館・大辞泉「あなたの言葉を辞書に載せよう。2019」キャンペーン概要

○名称:小学館・大辞泉「あなたの言葉を辞書に載せよう。2019」キャンペーン

○実施概要: 10の言葉(①令和 ②誠意 ③東京大学 ④官僚 ⑤本  ⑥妻 ⑦夫 ⑧アルバイト ⑨盛る ⑩アダルト)の“言葉のイメージ”を一般より広く募集し、その中から小学館『大辞泉』編集部が選定したイメージを、2020年5月の改訂時に『大辞泉』デジタル版データに収録。

○募集期間:2019年5月18日(土)~11月17日(日)※5月18日は「言葉の日」です。

○応募方法:キャンペーンサイト、各種SNS、ハガキにて募集

○応募総数:2,353本

○選考委員:小学館『大辞泉』編集部

○選考期間: 2019年12月1日(日)~2020年2月29日(土)

○採用本数:計68本(【令和】10本、【誠意】7本、【東京大学】5本、【官僚】6本、【本】6本、【妻】9本、【夫】7本、【アルバイト】6本【盛る】5本、【アダルト】7本

○掲載時期:2020年5月以降、順次収録・公開されます。

■「あなたの言葉を辞書に載せよう。2019」採用イメージ全リスト(敬称略)

【令和】

●気品を持ちつつ和やか。(とも)

●平和を受け継ぐ時代。(Mina)

●ジェネレーションギャップを感じさせる、ひとつの区切り。(ぶーこ)

●日本が日本らしさを求めた初めての元号。(COCOA)

●悲しみからスタートしなかったもの。(むるる)

●これからの時代をすべての人々で尊重し合いながら、和やかに生活していくイメージ。(ヨシジン)

●新しい世代、ゆとり世代ならぬ、自由世代!(らーちゃん)

●令はキツい感じだけど和が柔らかな印象なのでソフトクールなイメージ。(okko)

●初めて見た時はしっくりこなかったけど、今はかっこいいイメージ。(koukou)

●悪い予感する時代。(カルボナーラ)

【誠意】

●飾らず嘘偽りなのい本当の心。相手に示す最大限の真心のこと。(ツタヤの達也くん)

●純粋さと、正直を混ぜて、さらに真面目さも加えたこと。(snowpiaget)

●相手に対し、自分ができうる最善の行動に全力で臨もうとする心。(たかち)

●相手側の要求と、こちら側の好意が一致して、初めて認識される行動。(翠家)

●必ずしも、こちらの示すものと、相手の望むものが一致しないもの。(ジジジミー)

●保険担当者を最も困らせる言葉。(まっさっさ)

●言わなくてもわかるよね?(青波楼人)

【東京大学】

●東京にある大学。普通の人が考えつかないような感性の持ち主が多くいる。(かおちゃん。)

●万能のように見えて、実際は特殊な知識を集中的に記憶した学生が通う大学。(ひっくん)

●初対面の人にはへりくだって話す、宿命を帯びる学歴。(トニー)

●頭の中に引き出しが一杯あって、きちんと情報が入っていて、いつでも取り出す事のできるうらやましい人が集まるところ。(おやじ)

●神童が神童でなくなる場所。(マシュマロ)

【官僚】

●国民が選べない、政治の中枢を担う人々。(はしぐち)

●国民に忌み嫌われているが、いなくなると困る人々。(いけだ)

●苦労はあまり知られず、悪者にされがちな職業。(ぶーこ)

●政治家と国民にぺしゃんこにされた、薄いハムのような存在。(みる)

●間違った資料を出しても、正しい資料を出してもなぜか怒られる、加減の難しい職業。(まっさっさ)

●毎日お疲れさんな人たち。(戦うシロナガスクジラ)

【本】

●非日常的な世界へ連れてってくれたり、世界が広がる便利ツール。(メッチョ)

●映像にはできない、想像力を使って場面を考えさせてくれる、作者のアイデアの結晶。(ミーデル)

●毒にも薬にもなるもの。人によっては睡眠薬にもなる。(オメガ)

●部屋のインテリア。(りゅうじ)

●Kindleの前世。(naoki29)

●実際のもの、大元、根拠となるもの、最終目的地、地盤、土台、中心。(yu)

【妻】

●夫を育て子供も育てる人である。(ちび)

●夫婦のうち、より強い決定権を持つ人のこと。言葉を発しない威圧感が半端ない。(Kやっち)

●夫の言動の鏡。行動の全てがこの者の機嫌により映し出される。(ぶーこ)

●こう名乗るのが嬉しいうちは、まだかわいらしい。(境田)

●単身赴任の部屋で、風邪をこじらせて寝込んでいるときに、ふと溜息を吐いた瞬間、一番に浮かんでくる人物。(りゅうじ)

●夫にとって、一番理解しているつもりが、実際は一番理解できていない存在。(りゅうじ)

●レベルが上がると強くなる、逆らってはいけないあの人。(saku)

【夫】

●言葉がなくても最も分かりやすい存在。ときに心を乱され、時に安息をもたらす。日常生活において負であることも多いが、思わぬ場面で力を発揮し、一度に清算する能力がある。(かえこ)

●妻にとって、一番理解しているつもりが、実際は一番理解出来ていない存在。(りゅうじ)

●いてほしいときにいない人。いなくていいときにいる人。(saku)

●おっとっとな存在、仕事にも家庭にも居場所はなく、その境界を歩く男のこと。(ふつうのおっとっと)

●手伝ったとをアピールしてくる人。(さき)

●妻があぐらをかくための敷物で、妻によって良質になったり粗悪になったりし、素材や形状が変わる。(紅一点)

●体重は増えているが、存在は軽く空気なみ。(のうてんき)

●「二+人」と書いて夫。そこからどんな想像をするかで、その人の夫像がなんとなくわかる気がする。(あわちゃん)

●「人」を二重線で否定したもの。(takaki)

【アルバイト】

●中学・高校生のころは憧れるもの。大学生のころは楽しく気楽な収入源。それ以降は個人のライフスタイルにより焦り、諦め、副業、時間の活用など想いが変わるもの。(ぶーこ)

●一番はじめに、社会の厳しさを学ぶ場所。(えりい)

●お給料がもらえる職業訓練。(コロ)

●AIと人類の全面戦争における最前線。(外房内房)

●自分の将来へのニュートラル状態。(ダイスケ)

●迷惑行為で一生を棒に振ることがある。(タオ)

【盛る】

●その場を盛り上げるために悪意なく、事象のある属性を事実より著しく強調して表現する社交上の技術。(蒼井遊季)

●些細な事を過大表現したいときに使う、高等テクニック。(きなこ)

●現実と異なること。異次元からボリュームを出す事。錬金術の類。(あゆ)

●詐欺行為だが、犯罪ではなく、多くの人の幸せにつながる。(もっこい)

●スベり恐怖症が生み出す、無駄な創作意欲。(青波楼人)

【アダルト】

●教科書では教えてくれないことを学ばせてくれる人。(ちゃらんぽらん)

●日本全国の青少年の心をくすぐるワードの一つ。海外では単に「大人」を意味する。(石田雄一)

●大人という意味なのに、子供のように欲に正直なさま。(アダルトチルドレン)

●子供の時はドキっとする、大人になると誇らしくなる言葉。(lily)

●なんだかんだ言ってパワフルで元気な人達w(かずま@ガチョ)

●男にとっての藤竜也、女にとっての加賀まりこ。(やさしいアジ)

●日本において不当に地位を貶められている英単語のひとつ。(キッチンD)

 
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