日本政策金融公庫はこのほど、全国小企業月次動向調査の9月分を公表した。同月の小企業の売上DI(前年同月比で増加の企業割合から減少の企業割合を引いた値、季節調整値)は前月比9.4ポイント増の2.4と、2014年3月(4.3)以来、5年6カ月ぶりのプラス圏となった。今年10月1日に消費税率が10%に引き上げ。前回プラス圏だった14年3月も、翌月に消費税率の8%への引き上げを控えた月だった。
業種別では、非製造業が9.1ポイント増の3.4とプラス圏に上昇。製造業は10.8ポイント増のマイナス6.3と、前月から上昇もマイナス圏にとどまった。
非製造業6業種では、飲食店(9.0ポイント減のマイナス1.0)と運輸業(8.5ポイント減のマイナス8.2)が前月のプラス圏からマイナス圏に転落。ほかの卸売業、小売業、サービス業、建設業は前月のマイナス圏からプラス圏に上昇した。
10月は全業種で今月比22.9ポイント減のマイナス20.5。業種別でも運輸業を除く全てが低下の見通し。
調査は10月1~9日、同公庫取引先の小企業(従業者20人未満。卸売業、小売業、飲食店は10人未満)1500社に実施。このうち1351社から有効回答を得た。