文化審議会(宮田亮平会長)は17日、世界文化遺産の「旧富岡製糸場」(群馬県富岡市)を国宝に指定するよう文部科学相に答申した。県にとっては初の国宝となる。
国宝に指定されるのは木骨レンガ造りの操糸所、繭の倉庫として使われていた東置繭所と西置繭所の三つの建物。
桁行100メートルを超える雄大な建造物で、世界の絹文化の発展に大きく貢献した絹産業の拠点施設であり、文化史的に深い意義があると評価された。
大澤正明知事は「県民の悲願だった国宝が誕生することは大変喜ばしい。県のさらなる発展に生かしていきたい」、岩井賢太郎富岡市長は「喜びに堪えないことであると同時に、改めて責任の重さを感じている。今後、積極的な保存管理、および公開活用に努め、富岡製糸場を中心とした日本一のまちづくりを推進していく」とのコメントをそれぞれ発表した。
レンガ造りが美しい富岡製糸場の東置繭所