宿泊業 特定技能外国人の活用 地域発で登録支援機関

  • 2020年2月4日

山形・DMC天道温泉が認定、事業開始

施設の負担軽減、地域密着で支援

 旅館・ホテルが外国人就労の新たな在留資格「特定技能1号」を活用する上で課題の一つとなるのが、特定技能外国人に対する就労、生活上の支援だ。支援の実施は「登録支援機関」に委託できるが、全国には現在約3600もの機関があり、個々の宿泊事業者にとって選定は容易ではなく、近隣に見つからない場合も。そこで地域に根差した登録支援機関を立ち上げる動きが出てきた。山形県天童市で着地型旅行事業などを担う株式会社DMC天童温泉は、登録支援機関の認定を2019年11月に受け、支援事業を始める。

 特定技能外国人を雇用する旅館・ホテルは、法令で義務付けられた就労、生活上の支援を自ら実施するか、出入国在留管理庁の認定を受けた登録支援機関に実施を委託する。登録支援機関には、人材関連事業を手掛ける企業や組合、技能実習制度の監理団体、弁護士、行政書士などさまざまな法人、個人が登録している。

 DMC天童温泉は、天童温泉の若手旅館経営者らが2017年に立ち上げた。第2種旅行業に登録し、着地型旅行の企画実施や地域のブランディングなどに取り組む。旅館・ホテルの人手不足、特定技能制度の創設を受けて、登録支援機関に申請し認定を受けた。

 同社社長の山口敦史氏(天童温泉・ほほえみの宿滝の湯)は「外国人雇用に関する旅館・ホテルの負担を少なくし、外国人が地域に受け入れられて充実した生活を送りながら働けるよう支援するには、地域に根差した登録支援機関が必要」と話す。

 DMC天童温泉の登録支援機関としての支援体制は、支援責任者、支援担当者2人。支援担当者との兼務を含めて通訳、日本語学習の指導者など。支援担当者には外国人を起用している。天童温泉の旅館などに特定技能外国人の採用予定があり、4月から支援事業が本格化する見通しだ。

 登録支援機関に法令で義務付けられている支援内容は、雇用契約などの事前ガイダンスの提供▽住宅確保の支援▽金融機関の口座開設、携帯電話の契約などの支援▽生活オリエンテーションの実施▽日本語学習の機会の提供▽地域住民との交流促進の支援―などだ。

 特定技能制度は宿泊業の場合、旅館・ホテルによる直接雇用で、外国人には転職が認められているため、給与待遇だけでなく、職場、地域への定着には働きがいや日常生活の充実なども重要とされる。DMC天童温泉では、地域に根差した登録支援機関として、外国人のためのコミュニティサロンや日本語教室の運営、地域住民との交流を育むイベントの開催などにも取り組む考えだ。

 宿泊業では、特定技能1号の資格要件となる宿泊業技能測定試験の合格者数が現在728人で、今後も国内外での試験の実施に伴い合格者数は増える見通しだ。宿泊業以外の分野を含めて特定技能の活用は、制度創設以降の出足の鈍さが指摘されているが、採用や支援に関するノウハウの普及が重要となっている。

 
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