宿泊施設4事業所が初の認定 那須塩原市独自の認証制度


渡辺市長(中央)を囲んでの認証証授与式=市役所提供

感染対策をアピール

 栃木県那須塩原市は、新型コロナウイルスの感染防止対策に取り組む旅館・ホテルを認証する制度を創設しているが、4月26日に4事業所が認証を受けたことが分かった。これら事業所には認証ステッカーが交付され、市のホームページで公開される。宿泊客が施設を選ぶ際の目安になり、「差別化を図れる」として取得に前向きな姿勢を示す事業所も少なくない。

 初の認証を受けたのは「彩つむぎ」(塩原温泉)、「ホテルフォレストヒルズ那須 板室別邸」(板室温泉)、「かんすい苑 覚楽」(黒磯温泉)、「板室温泉大黒屋」(板室温泉)。4月26日、市役所で認証証授与式が行われ、渡辺美知太郎市長が認証証を手渡した。4月1日から申請を受け付けていた。

 彩つむぎの女将、君島理恵さんは観光経済新聞社の取材に対し「(委員は)専門性の高いメンバーが集まっており、そういう方にチェックしていただくことである程度の安心感を得ることができた。チェック項目も多く、丁寧に調査してくれ、アドバイスもいただいた」とした上で、「申請の際、さまざまな書類を作成すると共に、今までやってきたことの見直しや確認、リスト化につながったので、意識の向上を図れた」と述べた。

 この制度は「新型コロナウイルス感染症対策取組認証制度」で、事業所が実施する感染症対策の取り組みについて、有識者でつくる取組認証委員会(粟谷しのぶ委員長=弁護士)の意見に基づき、市が認証する。

 具体的には、認証には感染症対策の従業員対策など必須事項36項目と、従業員の定期的なPCR検査など推奨事項5項目の基準があり、申請に基づいて市職員が現場で確認。

 認証委員会の検証をもとに、必須項目のみと推奨を含む全41項目の2段階で市が認証する。

 必須項目全てに取り組んでいると認められる事業所は「プレミアムクラス」、必須項目の全て、および推奨項目に一定程度取り組んでいると認められる事業所は「ハイプレミアムクラス」となり、彩つむぎ、覚楽、大黒屋がハイプレミアムの認証を受けている。

 市の新型コロナウイルス感染症対策室によると、5月6日現在、6事業所から申請が出ている。申請の準備をしている板室温泉の旅館経営者は「結構ハードルが高いが、他の施設と差別化を図る材料になる」と話す。

渡辺市長(中央)を囲んでの認証証授与式=市役所提供

 

 
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