1日から小中学校の2学期が始まった大分県別府市で、「旅スタ」休暇という独自の取り組みがスタートした。「旅育の推進と平日や閑散期の観光需要のシフトによる地域経済の活性化を目指す」と市教育委員会。成果が注目される。
旅スタは「旅と学習の『スタディ』を合わせた、市発の新しい学び方、休み方」という。
温泉観光地である同市は、土・日曜が繁忙期となる宿泊・飲食サービスに働く人は10.6％を占め、全国平均（5.6％）を上回っている。週末に一緒に過ごすことができない家族が多い。こうした状況を改善しようと、市は保護者の休みに合わせた子どもの休み方を検討してきた。
旅スタでは、市内の小中学生が平日に家族旅行をする際、年度内で3日間までは休暇を取得しても欠席にならない。
条件は、（1）取得日の5日前（土日祝日を除く）までに目的地や学習目標を記した申請書を学校へ提出する（2）旅行先は市外（3）入学式や卒業式、運動会、修学旅行など学校行事がある日は対象外―など。
旅スタの効果については、「普段できない体験を家族で一緒に体験でき、子どもにとっては知識や見聞が広がる」「地域の観光資源、歴史・文化などが発見できる」「人流による地域経済の活性化」「有給休暇の取得向上」などを挙げる。
