奈良県は12日、奈良市内の県有地に公募型プロポーザル方式で大型ホテルを誘致すると発表した。「宿泊施設数が少なく、需要に対応できていない」(同県)ことから収容力を強化する。平城遷都1300年祭が開催される2010年の秋の営業開始を目指している。
ホテル誘致の対象となる県有地は、今年9月末に廃止される奈良県営プールの跡地で、敷地面積は約1.9ヘクタール。4月に公募型提案競技応募要項を配布し、6月に事業計画提案書を受け付ける。7月には事業主体予定者を選定する。
奈良県には年間3500万人の観光客が訪れる。外国人観光客数は全国10位の29万5千人。一方、ホテルは施設数で46軒(全国46位)、客室数では2661室(全国47位)と慢性的に不足している。
京都市と奈良県を比較すると、京都市が年間観光客数4839万人、宿泊観光客数1265万人で宿泊率が26.1%なのに対して、奈良県は年間観光客数3500万人、宿泊観光客数340万人、宿泊率9.7%となっている。
公募に関する問い合わせは、奈良県商工労働部工業支援課企業立地促進グループ(電話0742-27-8813)。