静岡県東伊豆町の伊豆熱川温泉観光協会(会長=石島専吉・熱川一柳閣社長)はこのほど、江戸城を築き、熱川温泉を発見したとされる武将、太田道灌(1432〜86)をテーマにした冊子「泰平の城を築いた男 熱川伝説 太田道灌」を発刊した。
同協会は、かつて稲取温泉(同町)で行われていた、江戸城を修復するための石を運んだといわれる伝説にちなんだ祭り「石曳き道灌祭り」を昨年復活させた。道灌をテーマに温泉地を盛り上げようと、石島会長が発案して冊子制作につながった。
執筆を伊豆下田法人会事務局長で郷土史家の石垣直樹氏、挿絵を元美術教師の市田茂氏に依頼。3千部を制作し、観光協会事務所や熱川温泉の旅館・ホテルに置くとともに、町内の学校や図書館に配布した。また、同温泉の観光キャラバンなどPR活動に使用している。
石島会長は「道灌によって多くの人々と交流が生まれた。歴史をしっかり語り続け、温泉地をもっと売り出していきたい」と発刊の意義を語っている。
今年の石曳き道灌祭りは12月21日に行われる予定。同協会では、同22、23日のキャンドルナイト、同24日のクリスマス花火大会と合わせて1万人の集客を見込んでいる。
太田道灌をテーマにした冊子の表紙