
山形県の菅野教育長(右)に要望書を渡す天童市の山本市長
山形県天童市の山本信冶市長をはじめ、市の観光物産協会、農業協同組合、商工会議所の代表者ら約10人が12月20日、山形県庁を訪れ、吉村美栄子知事と菅野滋教育長に対し、県立天童高校に「観光学科」を新設するよう求める要望書を手渡した。山本市長、伊藤彰・天童市観光物産協会長、地元選出の県会議員らが趣旨を説明した。
山本市長は「国が策定している観光立国推進基本計画が示す通り、観光は国の成長戦略の基幹だ。観光の裾野の拡大と質の向上に、新たにおもてなしの条項も加わった。観光振興はまさしく地域振興と人づくりであり、観光学科の新設をお願いしたい」と要請した。
伊藤会長は「観光の一番のファクターはおもてなし力を強化すること。木の幹を育てなければ、よい枝葉は育たない。優れた人材の育成のためにも学ぶ場所が必要」と訴えた。
これに対し、菅野教育長は「新設となると学習指導要項の組み換えが必要で、単位取得のカリキュラム作成や指導者の確保と養成も課題となる。雇用の受け皿も含め、地域の理解と協力が必要。意見を集約し、検討していきたい」との意向を示した。

山形県の菅野教育長(右)に要望書を渡す天童市の山本市長