
福田館長(左)と松本課長
戦国武将・明智光秀が主人公の大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」。今後、主な舞台となる京都「亀岡」「福知山」に注目が集まっている。亀岡、福知山に設けられ、来年1月11日まで開館予定の大河ドラマ館には、亀岡市が50万人、福知山市が10万人の来客を見込んでいる。今後に向け、両大河ドラマ館では地域の特色が楽しめる取り組みを用意している。
亀岡市で開館する「麒麟がくる 京都大河ドラマ館」は、JR亀岡駅北口すぐの立地に年初に開業した「サンガスタジアムbyKYOCERA」内に設置。館内では(1)作、音楽、語り、題字などドラマスタッフの紹介(2)オープニング映像・人物紹介(3)ドラマに登場する衣装や小道具の展示など、「麒麟がくる」の世界の紹介(4)出演者のサイン展示(5)4K映像で楽しむドラマシアター(6)着せ替え型の「デジタル体験コーナー」(7)「光秀とは何者か?」をテーマにした企画展示(8)「麒麟がくる」フォトスポット(9)来館者が書いたメッセージカード―など、さまざまな展示を用意している。
また、市内観光向けに市内のバスの1日乗り放題のほか、大河ドラマ館や湯の花温泉で割引などの特典が受けられる「光秀公のまち亀岡一日乗車券」を発売している。
亀岡市の光秀大河推進課の松本英樹課長は「市民から手作り甲冑(かっちゅう)や火縄銃、光秀を描いた肖像画の提供があるなど、町全体が盛り上げに参加している」と話す。福田基館長は「オープン時は1日で千人以上が訪れていた。今はコロナの影響もあり、3密回避など防疫対策を取りながら受け入れをしている」と安全、安心対策をアピールする。展示はドラマの展開に合わせて変更し、今後も7月以降にリニューアルを予定している。
福知山市で開館する「大河ドラマ展示 福知山光秀ミュージアム」は、JR福知山駅から徒歩約15分の福知山城公園内にある「佐藤太清記念美術館」で開催。大河ドラマの衣装や人物情報が分かるパネル展示のほか、「丹波と光秀」の関係が分かる特別展示や、現存する光秀に関する重要資料の展示、映像上映などを行っている。
福知山光秀プロジェクト推進協議会事務局の中野裕行事務局長は「ヘルスチェックなど、防疫対策は万全を期している。また、日本では珍しい転用石の石垣が残る福知山城も一緒に巡れる。遠足、修学旅行など学校行事でも訪れてほしい」と述べた。今後は、本徳寺所蔵の「明智光秀肖像画」の公開など、特別展示を実施していく予定だ。
福田館長(左)と松本課長
中野事務局長