社長は新入社員へメッセージ
新型コロナウイルス感染症の流行により企業の入社式が中止や延期となった。大手旅行会社も例外ではなく、JTBなど各社の社長は、対面せずにメッセージを通じて新入社員たちを歓迎した。
JTBグループには今年度、585人が入社。グループ合同入社式は中止し、1日に各社で入社式や配属式を開催した。JTBは札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡の各エリアに新入社員を集め、入社の手続きのみを行った。
髙橋広行社長は新入社員に向けたメッセージで「現在、JTBグループは非常事態とも言える大変厳しい状況に直面している。しかし、JTBグループは、創業以来、108年の歴史の中で、さまざまな困難に際してその都度乗り越えてきた。今回も全社員の勇気と英知を結集し、必ずこの難局を乗り切っていく」と意気込みを示した。
359人が入社したKNT―CTホールディングスも合同入社式を中止。KNT首都圏は5月11日に入社式を開催する予定。クラブツーリズムはいったん見合わせる考えだ。
日本旅行グループは、グループ全体で214人、日本旅行単体で150人の新入社員を迎えた。入社式は中止し、堀坂明弘社長のメッセージをウェブ配信している。新入社員研修も集合で行わず、在宅で実施後、社員を各箇所へ配属する。
137人が入社した東武トップツアーズ。今年は全員を集めての入社式ではなく、東京本社と研修会場のある千葉県内の計4カ所に分かれ、坂巻伸昭社長による辞令交付式を実施した。
「新型コロナウイルス感染拡大による自粛の動きは、旅行業界にとって大変厳しいものだが、私たちは今回4月1日に皆さんを迎えたいということにこだわった。リスクをいかに回避し何がベストかを考え、分散開催とした」と坂巻社長。