外客を東北に、仙台で「YOKOSO!JAPANセミナー」


具体的なアドバイスが示された

具体的なアドバイスが示された

 国土交通省東北運輸局や自治体、旅行関連団体などがつくる、「YOKOSO!JAPAN東北」実行委員会は10日、宮城県仙台市で「YOKOSO!JAPAN東北インバウンドセミナー」を開いた。観光関係者のほか一般参加者ら約400人が出席。海外の旅行業者によるシンポジウムでは、東北が海外各国で旅行先として定着するための具体的なアドバイスが示され、来場者は貴重な意見に真剣に耳を傾けていた。

 同セミナーは5日から行った、海外の旅行会社やマスコミ関係者対象の東北視察ツアーの締めくくりとして開催したもの。ツアーにはアジアや欧米の10の国や地域から57人が参加した。

 セミナーで初めにあいさつした丸森仲吾同実行委員長は「今年3月には仙台駅と仙台空港を17分で結ぶ、仙台空港アクセス鉄道も開通し、海外と東北の距離はさらに縮まった」と話し、訪日外客1千万人計画へ向けた東北地域のさらなる結束を求めた。続いて登壇した国交省の本保芳明総合観光政策審議官はインバウンド市場の盛り上がりを説明した上で、地元の受け入れ態勢づくりや「金太郎飴」でない、地域に根ざした観光魅力づくり、観光のための地道な人づくりの重要性を説いた。このほか、開催地を代表し、村井嘉浩・宮城県知事が歓迎のあいさつを述べた。

 続くシンポジウムでは、視察ツアーに参加した海外の旅行エージェント8人が登壇。谷口せい子・国際観光推進機構(JNTO)ツーリスト・インフォメーション・センター長をコーディネーターに、東北の魅力や旅行商品化のための課題などについて意見が交わされた。

 東北に残された豊かな自然や伝統文化、温泉、人のあたたかさなどが観光魅力としてあげられた一方、スキー旅行での安全面のサポート体制や宿泊施設でのインターネット利用環境の整備、東北の歴史文化に精通した観光ガイドの養成と配置などが要望としてあがった。

 商品造成に関しては、夏祭りや紅葉などの季節の宿泊費アップや部屋、貸切バスの不足などが誘客上の問題点として挙げられ、訪日客へ東北の魅力を通年的にアピールする上で改善すべき課題であることが示された。

 同実行委員会の畠山廣事務局長は、「今回得られた意見を、各言語版のモデルルートマップ作成や今後の視察ツアーのルート検討などに生かしていく」と話す。

 同日には、インバウンドセミナーに先立ち交流商談会も開催。約100人が参加し、招請された海外からの参加者と東北の観光関係者が積極的に商談を展開した。

具体的なアドバイスが示された
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