消費者の旅行意欲は高く、国内旅行、海外旅行とも大きな伸長が期待できる。JTBは5日、夏休み(7月15日〜8月31日)の宿泊旅行動向の見通しをこのように発表した。国内旅行者数は前年比2.3%増の7431万人で、過去最高を記録する見込みだ。
昨年は東日本大震災の影響により夏の国内旅行も大きく減少したが、復興が進み、今年は「震災の影響をほとんど受けない」(JTB)。
旅行先は、東京スカイツリーなど新名所がオープンした東京が注目されている。東北方面は、現地を訪れて震災復興を応援する気運が高く、「青森ねぶた祭り」「秋田竿燈まつり」といった夏祭りや世界遺産の平泉などを中心に人が集まりそう。
涼しさを求めて昨年は首都圏の人が向かった信州方面は、首都圏に加え、関西、中京からの旅行予約も増えている。昨年は九州新幹線の全線開業で人気だった九州は、昨年ほどではないものの、今年も多くの旅行者が訪れると予想される。
旅行平均費用は3万4160円と昨年よりも2.7%増加。旅行平均日数は昨年とほぼ同じ2.35日。出発のピークは東日本発が8月11、12日、西日本発が同12、13日と見込まれる。
海外旅行人数は4.6%増の272万人。01年の260万人を抜いて過去最高となる。
ハワイ、グアム・サイパンが人気。近場の韓国、台湾を中心にアジア方面も引き続き好調だ。ロンドン五輪のツアーも注目を集めている。