地球温暖化防止活動環境大臣表彰、観光関連団体も受賞


 環境省は11月29日、2013年度「地球温暖化防止活動環境大臣表彰」を発表した。同年度は45件(個人4、団体41)が受賞し、観光関連では「対策活動実践・普及部門」で国際観光施設協会(東京都千代田区)や那須温泉地球温暖化対策地域協議会(栃木県那須塩原町)、湯原町旅館協同組合(岡山県真庭市)、「環境教育活動部門」で農業生産法人有限FRUSIC(岐阜県高山市)などが選ばれた。

 表彰式と受賞者フォーラムは4日、都内のホテルで開催された。

 同省は1998年度から、地球温暖化対策推進の一環として、12月の「地球温暖化防止月間」に地球温暖化防止に顕著な功績があった個人、団体の大臣表彰を実施。今回は全国から204件の応募があり、大臣表彰選考委員会(委員長・三橋規宏千葉商科大名誉教授)の審査を経て、石原伸晃環境相が決めた。

 施設協会は温泉旅館に対する「エコ・小」推進活動が認められた。09年から国際ホテル・レストラン・ショーで「エコ達人村の相談デスク」を開催。エコ達人が旅館・ホテルに対して光熱費の無駄をなくし、より小さなエネルギーによる運営への転換をアドバイスしている。13年度は12軒の温泉旅館で二酸化炭素(CO2)年間6千トンの削減を目指しているという。

 那須温泉協議会は温泉の余熱・排熱による石油代替エネルギー、および木質バイオマス燃料ペレットによる温室効果ガス削減と普及活動に取り組んでいる。

 06年から廃食用油の回収を行い、燃料化した後宿泊施設の送迎車両などの燃料として活用するとともに、バイオディーゼル燃料(BDF)の車両で湯原温泉の歴史などを案内するエコツアーを実施しているのが湯原町旅組。12年度には(1)廃食用油の回収量年約7万リットル(2)バイオマス関連の視察受け入れ1300人(3)エコ観光ツアー参加者1200人—の実績を上げている。

 FRUSICは奥飛騨温泉郷で温泉熱を活用した農業に取り組んでおり、灯油使用に比べ年227トンのCO2削減を実現。観光客に観光地と自然エネルギーの魅力を伝えている。温泉熱で栽培されたドラゴンフルーツは「奥飛騨ドラゴンとしてご当地グルメともなっている」という。また、地元小中高校生や大学と交流し、地元高校生が作る土産も生まれている。

 
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