地域の事例や課題を議論 全国ほんもの体験フォーラム

  • 2018年5月3日

742人が参加したフォーラム

 体験型の修学旅行の拡大が続いている。ある専門家によると、「高校の2校に1校は体験型の修学旅行を取り入れている」と見る。その中で、体験型観光に積極的に取り組み、成果を上げている地域の事例や課題を議論する第14回「全国ほんもの体験フォーラムin奈良・飛鳥」が3月24~26日の3日間、橿原市の「奈良県橿原文化会館」をメイン会場に、明日香村、高取町、桜井市を加えた4市町村で開かれた。

 主催は、全国ほんもの体験フォーラムin奈良・飛鳥実行委員会。共催は全国ほんもの体験ネットワーク。24日の全体フォーラムには、県内外から受け入れ家庭やインストラクター、旅行会社ら742人が参加。期間中は、全体フォーラムに加え、25日に課題別研究分科会を、25、26日に体験ツアーを催した。

 全体フォーラムは、事例発表や記念講演、公開パネルディスカッションなどを開催。冒頭、実行委員長の森川裕一明日香村村長らがあいさつした。

 公開パネルディスカッションのテーマは、「日本の活力と教育は体験交流から」。体験型の教育旅行による教育効果と地域経済に与える影響などを議論した。年間3万人を受け入れている長崎県のまつうら党交流公社副理事長の山下與範氏は「漁獲量の減少や、魚価の低迷などで漁業家庭の経営は苦しいが、民泊受け入れで別途、年間百数十万円を受け取る漁業者もいる。地域活性化にもつながった」などの報告があった。

 25日に明日香村で開かれた第一分科会のテーマは、「農山漁村生活体験民泊の推進」。210人の聴講があり、民泊受け入れ家庭の維持、拡大策などが議論された。

 近年、民泊受け入れ家庭の高齢化が問題になっているが、「30~40代の受け入れ家庭の発掘をしている」(西河佳子氏、滋賀県の近江日野交流ネットワーク)といった声があった。また、全体フォーラムのパネルディスカッションにも登壇したまつうら党交流公社の山下氏は、「最近、Iターンの30代家庭が移住し、民泊の受け入れも行う。Ⅰターンが来たのは、体験型教育旅行の受け入れ事業が注目されているから」などと述べた。

 フォーラムが開催された飛鳥地域は、明日香法、古都保存法による開発規制により守られた「原風景」が最大の魅力。民家ステイや歴史ガイドセミナーでは、この原風景が資源として生かされている。

 2016年度の体験型修学旅行の受け入れ実績は84団体、5934人。インバウンドの多さが特徴でそのうち57団体、2705人が海外の教育旅行受け入れだ。明日香村の森川村長によると「民泊におけるインバウンドの比率はおおよそ50%。日本の文化や、昔ながらの日本の暮らしを知りたい、といったニーズが多い」と指摘する。

 フォーラムの受け入れにあたった飛鳥ニューツーリズム協議会事務局統括の下田正寿氏は、「各地の担い手の皆さまから多くのことを学ぶことができた。この学びを今後の活動に生かしていくとともに、奈良・飛鳥における『ほんもの体験』をもっと磨き上げていくため、今後も鋭意努力していく」と話している。


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