
10連休控え人数が減少
観光庁は5月21日、2019年1~3月期の旅行・観光消費動向調査の結果(速報値)を発表した。日本人の観光、出張、帰省などを含む国内旅行の消費額は、前年同期比5.3%減の4兆1954億円となった。宿泊旅行、日帰り旅行ともに延べ旅行者数が前年同期を下回っており、10連休のゴールデンウイーク(GW)を前に旅行を控える動きが出た可能性がある。
消費額の内訳は、宿泊旅行が4.7%減の3兆2206億円、日帰り旅行が7.3%減の9747億円。ともに前の期に続いて前年同期の実績を下回った。
前年同月比の増減を見ると、宿泊旅行の消費額は、1月が5.6%減、2月が9.5%増、3月が12.1%減だった。日帰り旅行の消費額は、1月が3.8%減、2月が4.9%減、3月が11.2%減。3月はともに2桁の下げ幅だった。
延べ旅行者数は、前年同期比6.4%減の1億1929万人。内訳は宿泊旅行が6.7%減の6301万人、日帰り旅行が5.9%減の5628万人。月別に増減を見ると、すべての月で延べ旅行者数がマイナス。宿泊旅行は1月が3.0%減、2月が3.9%減、3月が11.5%減。日帰り旅行は1月が5.6%減、2月が0.3%減、3月が9.3%減だった。
1人1回当たり旅行単価は宿泊旅行が前年同期比2.2%増の5万1112円、日帰り旅行が同1.4%減の1万7321円だった。
1~3月期の動向について観光庁は「内閣府の『景気ウォッチャー調査』でも、旅行代理店、宿泊施設の売り上げや観光客の減少が報告されており、10連休の前に旅行を控える動きが出たとの見方もある」と指摘している。
国内旅行の延べ旅行者数は、17年10~12月期から6期連続で前年同期の実績を下回っている。18年は日並びの悪さや自然災害、悪天候などの影響で、特に4~6月期、7~9月期、10~12月期が2桁の減少率だった。