国内旅行人数が減少 支出上昇で消費額は増 観光庁7~9月期統計


 観光庁が11月21日に発表した旅行・観光消費動向調査の2018年7~9月期の結果(速報値)、日本人の国内延べ旅行者数(観光、帰省、出張など)は、宿泊、日帰りの合計が1億6424万人で、相次いだ自然災害や日並びの影響などを受けて前年同期比13.2%減となった。ただ、宿泊費やガソリン代の上昇などで1人1回当たりの支出である旅行単価が増加し、国内旅行消費額は6兆5079億円で同3.9%増となった。

 国内延べ旅行者数のうち宿泊旅行は9103万人で同7.4%減、日帰り旅行は7321万人で同19.5%減となった。月別の前年同月比を見ると、宿泊旅行は7月が5.9%減、8月が9.6%減、9月が4.8%減だった。日帰り旅行は7月が19.6%減、8月が20.0%減、9月が18.9%減と各月ともに2桁減だった。

 観光庁では国内延べ旅行者数の減少要因について、7月の西日本豪雨、9月の台風21号、北海道胆振東部地震のほか、7~8月の猛暑、ハイシーズンの8月に3連休がなく、前年より休日数が少なかったことなどを挙げている。

 国内延べ旅行者数は減少したが、1人1回当たりの旅行単価は増加した。宿泊旅行は5万7517円で前年同期比14.5%増、日帰り旅行は1万7377円で同18.9%増となった。旅行単価の増加は、宿泊費やガソリン代の上昇が要因とみられる。宿泊旅行単価の内訳では、宿泊費が1万1420円で同27.6%増だった。

 国内旅行消費額のうち宿泊旅行分は前年同期比6.1%増の5兆2357億円で、全体の約8割を占めた。宿泊旅行の月別の消費額は7月が前年同月比3.7%増の1兆3390億円、8月が同7.4%増の2兆4831億円、9月が同6.3%増の1兆4135億円だった。

 国内旅行消費額のうち日帰り旅行分は前年同期比4.3%減の1兆2722億円。月別では7月が前年同月比10.6%増の3675億円、8月が同8.1%減の5081億円、9月が同10.6%減の3966億円だった。

 日本人の国内旅行消費額は今年に入って、1~3月期が前年同期比0.3%増の4兆4299億円、4~6月期が同6.7%減の5兆367億円。4~6月期の減少は、桜の開花時期の早まり、ゴールデンウイークの日並びの悪さなどが要因だった。

 観光庁の旅行・観光消費動向調査は、住民基本台帳から抽出した約2万6千人が対象。四半期ごとの旅行動向について同一対象者に年4回のアンケート調査を実施し、全体を推計している。

 
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