JRバス関東が運行する大阪発東京駅行きの高速路線バスが走行中に出火、全焼した事故を受け、国土交通省自動車交通局は17日、日本バス協会と高速ツアーバス連絡協議会に向け、高速バスの車両火災事故の再発防止のための取り組みを各会員に周知徹底するよう通達を出した。
通達は両バス関連事業者団体会員に、使用車両の日常点検整備と定期点検整備を呼びかけ、事故防止を図るもの。
同局技術安全部整備課が07年2月に出した事業用バスの火災事故状況の分析によると、03〜06年の4年間に発生した事業用バスの火災は86件で、出火原因としては「点検整備不十分」が28件と最も多い。調査結果も合わせて提示し、点検の徹底を促す。
火災は16日午前4時20分ごろ、ドイツ・ネオプラン社製の2階建てバスを利用した「青春メガドリーム号」(定員86人、乗客乗員78人)が東名高速上り線牧ノ原サービスエリア手前付近を走行中に発生。エンジン付近から出火し、全焼したもの。
原因については調査中だが、同社では同型のバスの使用を当面見合わせるとしているほか、同型車両を運行している西日本ジェイアールバスも使用を控えることとしている。