「全国商工会議所観光振興大会2009in神戸」が20〜22日、神戸市の神戸ポートピアホテルを本会場に開催された。主催は日本商工会議所(岡村正会頭)と神戸商工会議所(水越浩士会頭)。同大会は04年から開かれており、今年で6回目。商工会議所会員の観光に対する意識改革と普及活動を図り、まちづくり運動の一環として観光振興を推進することが目的。全国の商工会議所の役職員、観光関連の会員など約1700人が参加した。
今回のテーマは「デザイン都市づくりと生活文化体験型観光の推進」。神戸は08年10月にアジアの都市で初めて、ユネスコ「デザイン都市」に認定されており、まちの魅力を高めるための新しい都市戦略として「デザイン都市・神戸」を掲げ、まちづくりや産業の振興などに取り組んでいる。
大会ではデザインの視点からまちの資源や魅力を見直し、まちの魅力そのものを感じてもらう「体験型観光」のあり方について検討した。
初日20日の本大会、日商報告では、「商工会議所の観光事業の取り組みと今後の方向性」として須田寛・観光専門委員長が登壇。日商が調査した、各地の商工会議所における観光振興事業の傾向と今後の方向性を説明した。各地商工会議所が実施する観光振興事業をみると、文化財、伝統芸能、イベントなどを観光資源とする従来型のものが多い一方で、産業観光などをはじめとするニューツーリズムへの取り組みも活性化していると報告。今後は、インバウンドや、広域連携への取り組みが望まれるとまとめた。
基調講演では、西川りゅうじん・マーケティングコンサルタントが「デザイン力による『地域“イキイキ化”戦略』」をテーマに話した。このほかパネルディスカッションや分科会、兵庫県内のエクスカーションを通して神戸が発信する新たな観光振興のあり方を学んだ。
次回開催地は青森県。11年2月3、4日に開催される。
約1700人が参加した観光振興大会(20日)