千葉県は今年2月からの県議会で、観光立県推進条例の成立を目指す。昨年12月に条例の骨子案をまとめ、8日まで同案についての意見を広く求めた。今後集まった意見を踏まえ条例案を作成、上程する。条例の成立により官民一体での「観光立県・千葉」実現を促進する構えだ。
骨子案では、観光立県の実現による同県の文化、経済の健全な発展と県民生活の向上を目標に据える。県、市町村、県民、民間事業者、観光関係団体それぞれの責務、役割を個別に定め、全県的に観光振興に取り組む姿勢を全面に打ち出す。
また観光立県推進基本計画の策定にも言及。5年間程度の中長期的計画を策定し、3年をめどに見直しを行いながら具体的な施策を進める。
基本的施策については(1)国際会議の積極的誘致(2)高齢者、障害者、外国人などが円滑に交流できるようなユニバーサルツーリズムの一層の促進(3)成田空港を活用した国際観光の振興(4)観光事業で指導的立場に立つ人材の積極的育成(5)青少年をはじめとする県民への観光に関する学習の振興──などをあげる。
同県観光課では、8日までに集まった骨子案への意見を集約し、可能なものに対しては具体的に回答を行うほか、関係各方面からの意見も踏まえて2月下旬には条例案をまとめる予定。2月下旬からの県議会で承認されると、3月には条例が成立する予定だ。
同県では昨年1〜3月に「ちばデスティネーションキャンペーン」を開催。これに伴い「官民が一体となっての観光振興への機運が高まっている」(県観光課)。条例を成立させることで、オール千葉県での観光振興への取り組みの促進を図る。