千葉県はこのほど、7、8月に開設された県内の海水浴場64カ所の入込客数が前年同期比50.2%減の114万7千人だったと発表した。原発事故による風評に加え天候不順が影響。過去最高を記録した1971年(1344万人)以降で最も少なかった。一方で観光施設、宿泊施設の夏季の入込客数は1割前後の減少だった。
海水浴場の開設数は前年より2カ所少なかった。入込客数の上位5位の市町村は、勝浦市が46.9%減の16万4千人、南房総市が43.5%減の15万4千人、御宿町が32.6%減の15万1千人、九十九里町が58.5%減の14万8千人、千葉市が41.3%減の8万9千人だった。
観光施設、宿泊施設の入込客数の調査対象期間は7月16日〜8月31日。鴨川シーワールド(鴨川市)、マザー牧場(富津市)、京成バラ園(八千代市)など観光・レクリエーション施設20カ所の合計は前年同期比8.0%減の88万195人、宿泊施設14軒の合計は13.5%減の24万3705人泊だった。
観光・宿泊施設への入込客数について県商工労働部観光課は「(震災などの影響による落ち込みから)回復傾向は見られるものの、県内観光はいまだ厳しい状況にある」と指摘した。