千葉県は8月27日から31日まで、台湾の大学生を対象に県内観光のモニターツアーを実施する。学生が帰国した後、ブログやフェイスブック(FB)などで千葉の魅力を発信してもらい、さらなる外国人誘客を図るのが狙い。県は来年の春節の時期にも実施する予定で、モニターツアーの効果が立証されれば、来年度以降、対象国や日数、人数を増やすことも検討する。
県観光誘致促進課によると、この事業はJTBと共同で実施しており、外国の大学生を対象にしたモニターツアーは初めて。2日から22日まで、現地の雑誌やインターネット、さらに直接大学へ働きかけるなどで募集している。渡航・滞在費用はほぼ全額、県が負担する。
対象者は台湾の大学に通い、日常会話程度の日本語ができること、さらにブログやFBを活用している学生。すでに数百件の応募や問い合わせが来ているという。
県では今月下旬に書類選考と現地での面接を実施して対象者10人を選ぶ。選ばれた学生は、モニターツアーで滞在中の体験や千葉の魅力をブログなどで発信する義務を負う。
台湾をモニターツアーの対象市場として選んだ理由について同課では、(1)県内を訪れる外国からの観光客のうち常に人数が上位に来ている(2)日本に親しみを持つ人が多い(3)昨年11月に森田健作知事が現地でトップセールスを展開した──ことなどを挙げている。
一方で、「千葉」の知名度は台湾ではほとんどなく、将来国内の他都市との誘客競争で苦戦を強いられる恐れもあるため、知名度向上とそれに伴う誘客増を狙いたいと説明している。