
北海道経済部観光局はこのほど、2016年度上期(4~9月)の道への観光入り込み客数を発表した。昨年3月26日に開業した北海道新幹線を利用した道外客の伸びで、道南地域が前年同期比16・2%増と大きく伸びた。ただ、8月から9月に発生した台風などの影響で、道全体は0・7%減と微減だった。
4~6月の観光入り込み客数(実人数)は、ゴールデンウイークが飛び石連休だったことや天候に恵まれなかったこと、また6月も不順な天候が続いたことから、日帰り道内客の出足が鈍かったものの、北海道新幹線を利用した道外客が伸び、前年同期比0・3%増加した。
7~9月(同)は、青森県・函館デスティネーションキャンペーン(DC)の展開や、8月に新設された山の日による旅行需要の伸びが見られたものの、8~9月の台風などの影響で主要鉄道路線の運休や幹線道路の通行止めが続き、同1・6%減少した。
観光入り込み客の発地別(同)では、道内客が同1・6%減の3125万人。道外客が同4・1%増の352万人。訪日外国人客が同10・0%増の99万人。合計で同0・7%減の3576万人。
観光入り込み客数を6の圏域別で見ると(延べ人数)、道南が同16・2%増の908万人と、唯一増加した。北海道新幹線の開業に加え、青森県・函館DCの開催、「道の駅みそぎの郷きこない」「道の駅しかべ間歇泉公園」などのオープンが影響したと見られる。
北海道新幹線は開業1年間で229万2千人、1日当たり6300人が乗車。在来線時代に比べて1・64倍伸び、平均乗車率は当初予想の26%を上回る32%に達している。
ほかの圏域は、道央が同0・7%減の4807万人。道北が同3・3%減の1505万人。オホーツクが同7・2%減の547万人。十勝が同9・0%減の631万人。釧路・根室が同0・3%減の599万人。台風などの影響でいずれも前年同期を下回った。
訪日外国人来道者数(実人数)は同10・0%増の99万人。国・地域別では台湾がトップで24万8900人。以下、中国20万3400人、韓国20万3200人、香港8万600人、タイ6万9400人。
前年同期比は、マレーシアが107・5%増、韓国が43・2%増と大きく伸びた。マレーシアは北海道の桜とラベンダー人気、韓国は直行定期便の新規就航や増便が続いたことなどが要因。中国は函館や旭川への直行定期便運航休止などで7・0%減少した。