1869年に蝦夷地と呼ばれていた地が北海道と命名されて150年。その節目を祝う記念式典が5日、天皇、皇后両陛下のご臨席を得て、札幌市の道立総合体育センター「北海きたえーる」で開催された。道や経済団体などでつくる実行委員会の主催。全道各地から市町村長や道民など約2900人が出席した。
実行委会長の高橋はるみ知事は式辞で、「先人から受け継いだふるさと北海道を50年、100年先の世代にしっかり引き継いでいかなければならない。アイヌの方々の自然に対する畏敬の念や共生の思いを大切にしながら、誰もが尊重し、支え合う活力に満ちた多様性のある社会を実現していく」と述べた。
来賓の福井照内閣府特命担当相は「北方領土問題は北海道の歴史において重要な一部分。返還に向けた環境整備に積極的に取り組んでいく」とあいさつした。
青少年の誓いでは、高校生3人が登壇し、「ふるさと北海道の発展に貢献する」と宣誓。松前神楽保存会による獅子舞や帯広カムイトウウポポ保存会によるアイヌ古式舞踊も披露された。
式典後のステージでは、北海道の名付け親とされる松浦武四郎の記念館(三重県松阪市)との中継や、吹奏楽のパフォーマンス、平昌五輪女子カーリング銅メダルメンバーによる応援メッセージ、札幌出身の歌手、大黒摩季さんのスペシャルライブなどが行われた。
北海道は今年、「未来につなぐ、みんなでつなぐ」をテーマに、命名150年を記念したさまざまなイベントや取り組みを行っている。
記念式典ではアイヌの古式舞踊が披露された