北海道、節電解除 PRも強化 観光地に明るさ、回復へ


札幌大通公園のテレビ塔や噴水のライトアップも再開

 北海道胆振東部地震の影響で緊急停止していた苫東厚真火力発電所(総出力165万キロワット)の1号機(35万キロワット)が19日に再稼働。これにより電力需給が安定化したことから、道内全域に続いていた節電要請が解除され、繁華街や観光施設にも明るさが戻り、各地域では観光回復に向けた取り組みを本格化している。

 札幌では、節電要請が解除された19日夕方、商工会議所や観光協会の呼び掛けで主要施設のライトアップや繁華街の大看板などの点灯式を実施。2週間ぶりに大通公園にあるテレビ塔や噴水、道庁赤レンガ庁舎、大倉山シャンツェなど観光名所のライトアップが復活し、20日からは、間引き運行していた藻岩山の「もいわ山ロープウエイ」も通常営業に戻った。

 また、市民や観光客に北海道の味覚を楽しんでもらおうと、30日まで開催中の「オータムフエスト」の大通会場の時間を土日祝と同じ午前10時~午後8時30分に延ばし、明るさの戻った札幌の街をアピールしている。

 函館市でも、夜景名所の函館山に上る「函館山ロープウエイ」が通常運行に戻り、21日からベイエリアの赤レンガ倉庫群や旧公会堂など30カ所のライトアップを再開。

 観光回復に向けて19日から3日間、市や経済団体の幹部らが台湾を訪れて函館観光の緊急プロモーションを実施。24日からは、首都圏の旅行会社などへの要請活動を進めている。

 登別市では、駅前の観光施設「登別マリンパークニクス」や温泉街の「登別伊達時代村」「のぼりべつクマ牧場」も節電営業から通常運営に移行。10月中旬には、近隣の2町と台湾でのトッププロモーションを実施する。

 小樽市では、15日に節電要請が緩和されたのを受けて、運河地区の倉庫群や中心街の歴史的建造物のライトアップをいち早く再開し、小樽観光をPRしている。

 旭川市では、19日から人気の「旭山動物園」の園内照明などを元に戻し、通常体制での運営を行っている。

 北海道観光振興機構は21日、記者発表会を東京都内で開いた。道内の自治体や交通事業者が観光資源、誘客策をアピールした。同機構の片山知洋専務理事は「北海道の観光地は受け入れに支障はなく、観光客をお待ちしているので、ご支援をお願いしたい」と訴えた。


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