世界的に有名な浮世絵師・葛飾北斎の専門ミュージアム、すみだ北斎美術館(東京都墨田区)は、6月25日に総入館者数が100万人を突破したと発表した。同日、記念セレモニーが開かれた。
2016年11月開館。昨今の北斎ブームに加え、外国人旅行者の来館増もあり、予想より早い達成となった。
100万人目は千葉県松戸市から訪れた八木ヶ谷柚希くんと、100万1人目となった父親の繁さん。繁さんは「子どもが北斎の作品に興味を持っているため、初めて訪れた。まさか100万人目の入場者になるとは思いもしなかったのでとても驚いた」と話した。
2人には年間パスポートや企画展の図録、ミュージアムグッズが贈呈された。
セレモニーには山本亨区長も出席。「コロナ禍での休館など大変な時期もあったが、最近はまた多くの方にお越しいただいており、本当にうれしい」とあいさつ。また、渋谷哲一館長は「こうした日を迎えられたことを感慨深く思います。これからもお客さまに愛される美術館を目指し、北斎の新たな魅力が感じられる展覧会を開催させていきます」と述べた。
墨田は北斎が90年に及ぶ生涯のほとんどを過ごしたゆかりの地。同美術館は北斎や門人の作品を中心に約2千点(4月現在)を所蔵し、さまざまなテーマで開催する企画展に合わせて公開している。