加賀市が先陣を切り、石川の元気を先導する 


復興に尽力するとあいさつする宮元市長

宮元市長、「感謝の集い」で決意

 石川県加賀市は1月31日、東京・内幸町の帝国ホテルで、旅行会社やマスコミ関係者らを集め「加賀温泉PR会議・感謝の集い」を開催した。能登半島地震の被災地でもある同市だが、宮元陸市長は「県経済を回していかなくてはならない。上を向いて歩いて行こうという気持ちを、心を切り替えていくには誰かが先陣を切らなければならず、われわれが真っ先に手を挙げ、県の元気を先導させていただきたい」と述べ、復旧・復興に尽力することを誓った。

 PR会議では「震災からの復興に向けて」というタイトルで、2024年度の加賀温泉郷の観光素材を紹介。北陸新幹線延伸開業で、東京駅―加賀温泉駅間は最短2時間43分で結ばれることから、東尋坊や福井県立恐竜博物館など有名観光地とのアクセスが格段に向上すると強調。

 追い風になりそうなのが加賀温泉郷が舞台の映画「レディ加賀」(主演・小芝風花)。温泉郷で働く女性たちで作る実在のPRチーム「レディー・カガ」に着想を得て企画された映画で、2日、石川県で先行公開、9日に全国公開された。「能登半島地震の復興支援のため、配給収入の5%が県への義援金に充てられる」という。

 公開に合わせ、2日からロケ地巡りスタンプラリーが始まった。先着2千人に限定クリアファイル、参加者の中から毎月抽選で10人に公式ガイドブックや記念切手をプレゼントする。

 片山津温泉では、夏に行われる「納涼花火まつり」に今年は約500機のドローンを使ったショーを初めて実施。山代温泉では、震災の影響で一部施設で臨時休業や館内の利用制限などを行っていたが、1日から全ての旅館・ホテルが通常営業になった。

 山中温泉では、かつて昭和天皇や吉田茂など多くの著名人が訪れた、由緒ある別荘「依禄園」が「加賀依禄園」として今春に、3月10日には総湯「菊の湯」の隣接地に広場、大獅子神輿(みこし)を展示する「山中温泉ししがしらんど」がそれぞれオープンする。

◇   ◇

 集いには約200人が出席。森喜朗元首相や駐日エストニア共和国大使ら多くの来賓が参加し、早期の復旧・復興を願った。

 市の被害は小さく、インフラの復旧も比較的早かったという。宮元市長は「加賀温泉郷は人をお招きする施設をたくさん用意し、現在約1500人の被災者を受け入れている」と話した。また、3月の北陸新幹線加賀温泉駅開業は「100年に一度の好機」と捉え、新幹線効果に期待した。

 政府の支援策(北陸応援割)については、「3~4月で終えることなく、1年くらい続けて支えてほしい」と要望した。

 

復興に尽力するとあいさつする宮元市長

 

 
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