凸版印刷は、平城宮跡歴史公園でローカル5GやMRを活用した観光体験の実証実験を26日から実施する。
このため、本実証ではローカル5Gを活用し、MRによる新たな歴史文化体験とAI自然会話(以下、AIコンダクター)による新たな園内移動体験を提供します。
なお、本実証は総務省から受託した令和2年度「地域課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証」のうち「観光・文化分野におけるローカル5G等の技術的条件等に関する調査検討(MR技術を活用した新たな観光体験の実現)」として実施します(注6)。
【本実証における各団体の役割】
NEC: 全体管理、ローカル5G技術提供
凸版印刷: MR技術、映像配信制御システム開発、コンテンツ制作
マクニカ: 8人乗り低速EVカートと自動運転システム提供
コトバデザイン: AIコンダクター開発
【実証実験の概要】
1. 新たな歴史文化体験(ローカル5GとMR技術を活用した新感覚エンターテインメント)
平城宮跡歴史公園内の屋外の「復原遣唐使船」を舞台に、ダンサーのパフォーマンスにMRグラスに表示させたCG演出効果を重ね合わせることで舞台風歴史体験を実現します。複数の参加者のMRグラスからの情報収集や映像コンテンツの配信に低遅延のローカル5Gを活用することで、参加者の位置や移動に合わせた映像表示や、手の動きなどのジェスチャーに合わせた演出映像の参加者全員の共有などを楽しむことができます。これにより、通常の史跡見学では味わうことのできない、歴史空間に仲間と一緒に入り込む新たな歴史観光体験を実現します。
2. 新たな移動体験(ローカル5GとAIコンダクターを活用した安全・安心なおもてなし体験)
平城宮跡歴史公園の交通ターミナルを約5分間で周回する自動運転低速EVカート車内にAIコンダクターを搭載します。手を車両から外に出したり、マスクを外して乗車した場合、車内映像をもとにAIコンダクターが注意アナウンスを行います。また、参加者と対話し、参加者の関心に合った解説や案内を行います。車内の映像や音声をローカル5Gで低遅延で伝送するため、自然なアナウンスや対話を行うことができます。これにより、安全・安心かつ新たな関心を呼び起こす移動体験を実現します。
以 上
(注1) 日本電気株式会社
所在地:東京都港区、代表取締役 執行役員社長 兼 CEO:新野 隆
(注2) 凸版印刷株式会社
所在地:東京都千代田区、代表取締役社長:麿 秀晴
(注3) 株式会社マクニカ
所在地:横浜市港北区、代表取締役社長:原 一将
(注4) 株式会社コトバデザイン
所在地:東京都渋谷区、代表取締役社長:古谷 利昭
(注5) MR:Mixed Realityの略。仮想空間(デジタル)の情報を現実空間(リアル)に重ね合わせて体験できる、仮想と現実を融合させる映像表現技術。今回はメガネ型のMRデバイスを使用し、メガネ越しに見える現実空間とグラス部分に投影されたデジタル映像を重ねて表示する。
(注6) 令和2年度「地域課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証」における
実証内容の決定 https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01ryutsu06_02000280.html