全旅連青年部、自民党に「宿泊事業者に対する継続的な支援要望」提出

  • 2021年11月18日

全旅連青年部員65名が全国各地より集まり一斉陳情

 全旅連青年部は16日、自民党に「宿泊事業者に対する継続的な支援要望」を提出した。

11月16日、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会青年部(星永重 青年部長・略称:全旅連青年部)が自由民主党衆参両院の国会議員に対し、GoToトラベルの早期再開要望など、悪化し続ける宿泊事業への継続的な支援要望を提出した。

全旅連青年部員65名が全国各地より集まり一斉陳情全旅連青年部員65名が全国各地より集まり一斉陳情

 宿泊産業における新型コロナウイルス感染症拡大の長期化による影響は甚大であり、多くの事業者が現在の状況での事業継続に強い危機感を抱いている。事業継続が困難な状況にまで陥っている宿泊施設も多くあり、宿泊事業者が地域経済(雇用・食材資材卸業者)に及ぼす波及効果は大きく、感染拡大の長期化が地域へ与える影響は計り知れないことから、宿泊事業者団体である全旅連青年部が宿泊事業者に対する継続的な支援要望を提出した。

現在、GoToトラベルキャンペーンに替わる「地域観光事業支援」いわゆる県民割等も再開され、観光需要は少しずつ回復の兆しを見せている。しかし、新型コロナウイルスの影響長期化に伴う旅行予約のキャンセル、宴会や婚礼の自粛など、長期間に渡り宿泊施設の売り上げは激減した。
大多数の施設において政府系金融機関のコロナ融資等を利用し、雇用は維持しながらも休業状態が続くギリギリの状態で施設を継続している現状であり、実際に「このコロナの2年間にて政府系制度融資も使い果たし、次の支援策が打ち出されなければ倒産してしまう」という悲痛な声が全国の宿泊施設から聞こえてくる。

そのような状況下にも関わらず、「新型コロナウイルスの新規感染者数が減少し、様々な自粛要請もなくなり観光地も賑わいを取り戻す。よってGoToトラベルキャンペーンや地域観光事業支援などについては縮小し、他の傷ついている事業者に予算を回すべきだ」という発言もあるという。つまりは自然回復するであろう宿泊業界に対するこれ以上の支援は不要という内容だ。
しかしながら、コロナ禍において宿泊業界に発生した『負債比率』は平均528%と倒産危険水準まで悪化し、『債務償還年数』に至っては平均17.5年と、2年間の自粛期間を耐え忍んだ代償は非常に大きい。売上がコロナ前の水準に回復したとしても17年間返済を続けなければならない実情は、致命傷・瀕死の状態にあると言っても過言ではない。
宿泊施設をはじめとする観光事業者は地域の雇用を支えると同時に、地域の食材や特産品を使うことから他の業種に比べて裾野が広く、地域経済の中核産業だ。昨年実施されたGoToトラベルキャンペーン期間では、全国各地の観光事業者が救済され、多くの取引先企業のみならず、地域経済がコロナ禍以前の状況に戻りつつあり、光が見えていた。GoToトラベルキャンペーン実施は大きな効果を成したが、長期に渡る中断は再び宿泊事業者に激痛を与えた。
地方創生の核となる観光産業がコロナからの早期復興を遂げるため、GoToトラベルキャンペーンの早期再開・補助率の維持拡大をはじめとする継続的な宿泊業への支援が必要である。

全旅連青年部 (左)部長 星永重 (中)政策担当副部長 塚島英太 (右)政策委員長 渡邉利生全旅連青年部 (左)部長 星永重 (中)政策担当副部長 塚島英太 (右)政策委員長 渡邉利生

【 要望内容 】
1. Go Toトラベルキャンペーンの早期再開及び制度延長と、地域観光事業支援の隣県への適用拡大
① Go Toトラベルキャンペーンの年内での再開
② Go Toトラベルキャンペーンの令和4年度末までの制度延長
③ 地域観光事業支援の隣県への適用拡大
④ 上記のキャンペーン・事業支援の出来るだけ早い段階での制度詳細(割引率や補助上限等)の発表

2. 地方創生の核となる『宿泊産業』への支援
① 既存観光拠点の再生・高付加価値化推進事業の継続と予算拡充
Ⅰ. 複数年における予算の執行
Ⅱ. 災害時避難者受入施設支援事業における消防用設備及び災害対策環境の整備に伴う設備費用の予算拡充
② 各種制度に対する「宿泊業」の重点項目への追加
Ⅰ. ものづくり補助金、IT導入補助金、ローカル10000など
Ⅱ. 事業再構築補助金の継続と予算拡充
Ⅲ. 国産農林水産物等販路多様化緊急対策事業の継続
(宿泊産業は、裾野が広く地域経済を支える役割を果たしている。コロナで困っている生産者や食材資材卸業者等と地域の経済活動を行うべく現行事業の維持が必要)

3. 雇用調整助成金の延長・受給条件の見直しについて
宿泊施設は固定費率が5割を超える産業であり、人件費は事業継続における一番の課題である。特に地方都市においては、宿泊施設が雇用を創出し地域経済の核となっている側面もある。観光業の需要回復が見込めない状況が当分続くと考えられることから、地域雇用の確保と地域経済の為に、雇用調整助成金について、更なるご支援をお願いしたい。
① 雇用調整助成金の特例措置の拡大を、令和4年度以降も継続すること
② 6か月以内に解雇を行った事業者に対する受給条件の緩和
③ 出向制度における教育訓練等の上限額の引き上げ
④ 助成金給率における大企業分類の緩和

4. コロナ禍における金融支援策の更なる拡充
コロナ対策による各種金融支援策を利用しているものの、コロナウイルス感染症の拡大の長期化により資金繰り状況が逼迫する施設も出てきている。更なる金融支援策の拡充と緩和をお願いしたい。
① 新型コロナウイルス感染症特別貸付の上限額の引き上げと返済据置き期間の緩和
② 新型コロナ対策劣後ローンの利率を含めた利用条件の緩和

5. 国土強靭化の為の災害時の受け入れ施設となる宿泊施設の整備
① 災害時における避難所としての宿泊施設の整備
Ⅰ. バリアフリー補助金の予算拡充と補助上限額の引き上げ
Ⅱ. 非常用電源などの緊急電源の整備
Ⅲ. 断水対策としての貯水槽・貯湯槽の整備
Ⅳ. 防災応急用品の購入に係る補助
② 感染症対策のための設備導入支援

6. ワーケーション推進への取り組み支援
① ワーケーションの取り組みを実施する企業に対する支援
② テレワーク環境に適した設備改修制度の設立
Ⅰ. ロビーフロアにおけるテレワークスペースの整備
Ⅱ. 会議室の整備
③ 国立国定公園等の制限を設けず、日本全国が対象となる制度設計
④ 各地域におけるレクリエーション活動に対する支援

【参考資料】要望書及び新型コロナウイルスによる宿泊施設への影響調査結果(PDF)
https://prtimes.jp/a/?f=d88903-20211117-c92e879424d89bf67cfe7b9cf900e109.pdf

 
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