
ディスカッション風景
全国旅館生活衛生同業組合連合会(全旅連)青年部の「宿の地位向上委員会」(鈴木治彦委員長=岡山県・名泉鍵湯奥津荘)は12月3、4日、長野県鹿教湯温泉で観光を専攻する大学生との合同合宿を行った。委員会メンバーと学生が旅館で実際に販売する宿泊プランを共同で作成。共同作業、ディスカッションを通して学生らに宿の魅力を伝えた。
委員会は旅館の魅力を学生らに伝えることで、業界の優秀な人材の確保と、旅館ファンの拡大を図ることを目指している。今回の事業もその一環。
参加したのは委員会メンバー12人、地元鹿教湯温泉青年部員4人ほか、富士常葉大学の大久保あかね准教授、同大学大久保ゼミ学生、日本大学学生21人ら。
一行は温泉地内と旅館施設4軒の見学に続き、鹿教湯温泉交流センター講堂を会場に、6グループに分かれて宿泊プラン作成のディスカッションを行った。宿泊プランは同温泉の斎藤ホテルの担当者になったつもりで、「実際に販売すれば売れると自信を持てるプラン」を作成するというもの。
学生らは2日間のディスカッションで作成したプランをグループごとにプレゼンテーション。青年部員の投票で優秀作が選定、表彰された。プランは実際に旅館で販売される。
委員会では今回の事業について、「作業を通じて(学生と旅館経営者が)より深いコミュニケーションをとることができた」「サービス提供者側では思いもよらないプランが提案され、新しい顧客層への展開の可能性が示唆された」などと成果を述べた。委員会では今回をテストケースに、今後各県や地域が主体となり、同事業を継続することが望まれるとしている。

ディスカッション風景